西海市立S中図書館

2010年11月30日火曜日

道具のこと(ドリルドライバー)

手作りで家具を作ろうというとき、いくつか揃えておきたい道具があります。もちろん、滅多に使わないという人は、そのときだけ誰かに借りてもいいです。

探せば案外日曜大工を趣味とする人が近くにいるものです。あるいは、日曜大工道具の収集(!)が趣味という人も。もちろん、どの学校にもそこそこの道具はあるはずです。


最初にほしいのはこれです。ドリルドライバーとか、ドライバードリルとか呼ばれています。ドライバー(ネジ回し)と、ドリル(穴をあけるキリ)の両方の役目をするもの。

昔は、電動ドリルはドライバーの役目はできず、もっぱら穴あけだけに使ってました。ドライバーの役目もするので、家庭に一台置いといても悪くないです。ちょっとした修理などのとき、重宝します。

充電式のもの(左)と、100Vで動くもの(右)があります。充電式が便利ですが、値段はやや高くなります。100Vのもので、メーカーを選ばなければ、2~3千円で十分使えるものが手に入ります。充電式だと4~5千円くらいから。

大きさや値段はさまざまですが、写真のものくらいがちょうど使いやすいでしょう。充電式だと、7.2Vという規格。14.4Vの製品が多いですが、少し重いです。趣味で日曜大工もやるぞ、という人はそちらをどうぞ。

これに、ドライバー用のビット(ネジを回すドライバーの先端部分~いろいろなサイズを取り替えて使います)のセットと、ドリル用のキリ(穴をあける先端の部分~これもいろいろな用途・サイズがあります)のセットを一つずつ。ちょっとした作業には、それぞれ安いものでかまいません。

マキタ、日立といった電動工具のメーカーは昔から質のいい工具を作っています。本格的で、その分値段も高め。国内の有名メーカーならRYOBIから素人向けの手頃な価格帯の製品が出ています。

その他、無名メーカーの安い商品もいろいろ。基本的な工具は、構造も単純で、そういうものでも実用上はまったく問題ありません。ただ、よく分からない人は、実際に手にして選ぶのがいいと思います。大きなホームセンターには、お試しコーナーが作ってあったりします。しつこく試してみてください。

それから、充電式の道具を使うときの注意を一つ。工具に限りません。電池はなるべく使い切ってから再充電すること。ちょっと使って充電、という繰り返しは、電池の寿命を縮めます。

充電池の種類もいくつかあって...と道具の話もきりがありませんね。ほどほどにします。

2010年11月29日月曜日

凧の会(はたのかい)復活

以前、国語科の仲間を集めて小さな研究サークルをやっていました。年ごとに皆多忙になり、遠くに転勤があったり、何より私自身の中に強い動機が消えてしまって、長いこと活動を休止していました。

先日の国語科の九州大会の運営で、昔の仲間と一緒になりました。大会の研究部門のメンバーはほとんどその仲間で、みんな同じ志向を持ち続けていたのだと再確認。仕事をしながら日頃の愚痴などこぼしあっていたのですが、また研究サークルをやりたいと言い出す奴がおり、先日、突然復活しました。

最初は、ある喫茶店の会議室で始まった会でした。今回は、駐車場のことを考えて、その近くのファミレスに集まることにしました。

不惑の歳を越えて(私以外のメンバーのことです)、まだ勉強したい!若い頃はなんだか自信過剰で、何でもわかったふりをしていたのですが、歳を取ると、少し謙虚になって、まだ分からないことだらけじゃないか、と思うようになりました。

数人で気ままにやるサークルですが、来るものはこばみません。毎月第一金曜日19:00から。詳しいことをお知りになりたい方は、何とか連絡してください(コメント欄にフリーメールのアドレスを書くとか。気づいたら返信し、すぐ削除します。@マークを他の文字に代えておくと、迷惑メールが来にくくなります)。

最初は、近藤真先生の近著↓をテキストにします。

http://www.tarojiro.co.jp/cgi-bin/SearchMain.cgi?operation=3&ISBN=978-4-8118-0740-9

2010年11月28日日曜日

こどもとしょかん引っ越し 2日目

2日目の作業です。
こどもとしょかんで使っていたカーテンを、N小の先生に縫い直していただきました。高さは調整するかもしれませんが、平湯先生のイメージしたものに近づきました。

絵本架は直線のもの3台。両側を少し内に傾けてあります。こどもとしょかんの絵本の蔵書の質と量に感心しながらみんなで作業しました。

写真では分かりませんが、絵本架の前には半円形のピンクのカーペット。N小の図書館担当の先生を始めとして、作業に来たみんなのお気に入りの空間となりました。
トトロとからくり時計も引っ越してきました。
楕円展示台はいつもは学習机に載せるだけですが、今回は脚を付けました。簡単な工法なのにしっかりした脚ができます。もちろん平湯先生のオリジナル。
これもレアものです。世界に1台しかありません。書架の上に楕円の板が載っています。ここには理科の本が並びました。
すのこ掲示板も完成。あり合わせの不織布を貼ってみました。

よそ様の図書館ですが、形ができてくると、やっている方もどんどん楽しくなります。作業はまだたくさん残っていますが、大きなところは目途が立ちました。

今日もいろんな方が時間を見つけて手伝いに来てくださいました。私たちみんなのとしょかんだと思っています。また遊びに行きましょう。南山小のみなさんも楽しみにね。

2010年11月27日土曜日

こどもとしょかん引っ越し

今日は、こどもとしょかんの引っ越しの日でした。

家具の搬出
長崎市滑石地区のスーパーに間借りして始まり、30年続いた平湯夫妻のこどもとしょかんは、そのほとんどの蔵書と家具を、現在のこどもとしょかんにほど近い、私立のN小学校図書館に移し、新しい生命を生きることになりました。

N小学校には、市内や近隣の(中には遠く五島から)司書の方々や図書館担当者が十数名集まりました。

ベテランの司書の方がたくさんきてくださったおかげで、作業が早いこと。1日であらかためどが立ちました。みなさん、お疲れ様。ありがとうございました。
N小集会室(奥から入り口方向)

それにしても、一つ驚いたのは、普通教室の1/3くらいの広さのこどもとしょかんに、小さい小学校なら優に1校分くらいの図書と家具がうまく詰め込まれていたことです。N小で広げてその量にびっくり。

平湯先生の匠の技。

すのこ掲示板作り
さらに、N小にすのこ掲示板や楕円展示台を作って差し上げるということで、その場を借りて、手作り家具の研修会。

引っ越しだけで手一杯のはずなのに、こういう欲ばりなプランを立ててしまうところもさすがです。レイアウトプランの説明もあって、みんな勉強にはなったと思います。

作業は明日も続きます。朝から夕方までやっていますので、お近くの方は覗いてみてください。車、停められます。

場所がお分かりにならない方は、こどもとしょかんに尋ねてください。こどもとしょかんの方も朝から作業を続けているはずです。明日もまた様子を報告します。

http://www.hirayu.jp/wakaba/index.html

2010年11月26日金曜日

公共図書館と学校図書館

平湯先生の話の中には、しばしば戦後日本の図書館の歴史が登場します。それを聞いていると、それが過ぎ去ったことではなくて、リアルタイムで生きてきた平湯先生にとっての現在であることがよくわかります。

戦後の図書館史の中での大きなエポックは、東京都日野市立図書館の誕生だったようです。日野を皮切りに、すばらしい図書館が次々に生み出されていった。

「日野をお手本に学校図書館も変わっていくと思っていたんだ」

残念ながら現実はそのようにいかなかったようです。そこから、公共図書館と学校図書館、学校図書館の中でも、司書と教師、必ずしも歩調を一にせず今日まで来てしまったことに話が至りました。


さて、これまでに、平湯先生の呼びかけで、司書も教師も、その他学校図書館に関わる人みんなに役に立つような研修会を企画し、実施してきました。

いつも少人数でやっていたのですが、昨年から、会場はどこかの学校をお借りして、少し大々的にやることになりました。来年もまた夏に行う予定です。その折は何らかの形できちんとお知らせしたいと思います。参考までに、chakaさんが書かれているこの夏の研修会の報告のページを記しておきます(「つぶやき」のページの中にあります)。

会場校の校長先生のご厚意で、様々な材料を用意していただき、実に楽しい、もの作りの研修会になりました。E先生、その節は大変お世話になりました。

http://www4.ocn.ne.jp/~nantosyo/

2010年11月25日木曜日

教科書開いて(「Skool for AH」平原綾香)

平原綾香さんの「Skool for AH」という曲に「教科書開いて今歩き出さなきゃ/見えるものも見えなくなってしまいそうだから」という歌詞があります。(この曲名、何と読んだらいいのでしょう)

 初めて聴いたときからどうしても納得できないのです。「教科書開いて」は「閉じて」の間違いじゃないの、教科書に従っていたらそれこそ「見えるものも見えなくなって」しまうんじゃないの、と思ってしまいます。

 ひょっとして、世代間の認識のズレでしょうか。私なんか、「教科書」というのは型どおりで実践には使えない物のイメージがあるのですが。今どきは教科書も進化して、あらゆることの指針になってくれる頼りがいのある存在になった?書店では山川の教科書が一般書の棚に並んだりしてますからね。

 かつて、本なんか捨ててしまえという乱暴な方もおられました。町に出る前にはやっぱりガイド本買わなきゃ、寺山さん。

2010年11月24日水曜日

H小案内板(その後)

またまたH小から写真が届きました。

案内板に脚を付けていただいたとのこと。

SPF材をうまく使って、安定感のある脚ができています。

案内板の板は、オリジナルの平湯モデルに使われているものです。

同じ形で看板をいくつか作ってみて、この形が完成されたものであることをつくづく感じました。

写真では分かりにくいですが、外縁には少し傾斜が付いています。上には緩やかな曲線がありますが、ただの四角い板と比べると、与える印象が大きく違ってきます。

2010年11月23日火曜日

NDCの世界観

そんなものありませんよ、とおっしゃるかもしれません。たぶん、最初の考案者もそう思っていたでしょうね。これは単なる分類で、思想の表明ではないと。

しかし、分類が世界を切り分ける思考の枠組みである以上、それが、ある思想的立場を無意識のうちであるにせよ表現してしまうことを妨げるわけにはいきません。

何をもってまわったことを言っているのだ、と思われる方は読み飛ばしてください。


下は、NDC第9版の2次区分から、宗教のところです。


16 宗教
17 神道
18 仏教
19 キリスト教


これをどうご覧になりますか。「神道」という日本に固有の宗教と、「仏教」「キリスト教」という世界宗教とが肩を並べています。そして、世界三大宗教の一つである「イスラム」は、「宗教」の下の3次区分に追いやられています。


ヒドゥン・カリキュラムという言葉をご存じでしょうか。カリキュラムの裏に隠れたカリキュラム。子どもたちが、明示された表のカリキュラムから暗黙の内に受け取るもう一つの教育内容のことです。


たとえそれが日本にとってどのように重要なものであるにしろ、ローカルなものとグローバルなものを対等に並べて平然としている精神を、私は子どもたちに伝えたくありません。ここには神道の代わりにイスラムを置くべきでした。図書館の目指すところを考えると、作られた時代の限界と片付けたくないです。


これが、NDCを学校教育の中で取り上げたくないもう一つの理由です(NDCで配架するな、という意見ではありません。教育課程の中では、あまり深入りしたくないということ)。


もっとも、年末年始にかけて、クリスマスケーキを食べ、神社に初詣をして、お寺に墓参りにいくという典型的日本人の意識を上手に反映しているとは言えるかもしれません。かく言う私も仏教徒ですが、クリスマスには、娘たちのために特別のお菓子を焼き、プレゼントを用意します。

2010年11月22日月曜日

クリスマスの買い物(布地)

11月も下旬に入ったばかりというのに、街の商店はすっかりクリスマスのディスプレイに彩られています。そろそろこちらもクリスマスの準備に入ろうかと、布地屋さんに行きました。

クリスマスというと、やっぱりこの3色。それと、不織布の最厚のもの。雪のイメージを出すのに、クリスマス限定で使います。

布地を買うのは決して早すぎるということはありませんでした。布地の専門店ですが(N沢)、緑の一番いい柄は品切れ。この柄も残り1mだけ。白と赤は私が買ったところでおしまいでした。

本のディスプレイ用には、赤と緑は色が濃すぎるので、そこをどのように工夫するか、これから考えます。取りあえず、布を買ったところで満足。

そろそろ、シュトーレン(クリスマス用のパン)の仕込みもしなければなりません。やっぱり気分はもうクリスマス(って、その前に成績出さないと。浮かれてる場合か!)。

2010年11月21日日曜日

メニューの構造(パソコンソフト)

○○隊のメニューから「ファイル書き出し」をなかなか見つけられなかった理由を考えていました。

Win書庫では、「蔵書管理>蔵書目録」と進んで、必要なデータを表示した後、「印刷」と「ファイル書き出し」が選べます。いたってまっとうなメニューの階層構造だと思います。

ところが、○○隊では、「印刷>蔵書目録」と行って、その下に「ファイル書き出し」があるのです。

パソコンソフトの一般的なメニューとして、「ファイル>保存・印刷」という形がありますが、これはパソコンと外部とのデータのやり取りということで、並んでいてもおかしくありません。しかし、印刷メニューの2段下にファイル書き出しがあるのは、構造的に見つけにくいのです。

NDCが使いにくいと感じるのはこれと同じ理由です。どうしても、言葉の意味の構造で探そうとしてしまい、うまくいかないのです(我田引水!)。

もっとも、公共図書館では、keep9さんがコメントされていたように、検索用端末で当たりを付けるのが正攻法のようです。特に、最近できたところは別置が多いし、それも複数のフロアにまたがっていたりするので、うっかりNDCを指標に入り込むと、無駄な動きが多くなってしまいます。

2010年11月20日土曜日

だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ(都築響一、晶文社、2008)

本の流通の話を書いていたら、こんな本があったのを思い出しました。書店評+書評の本。最初に、「品揃えが鋭くて、エネルギッシュな地方の書店を訪ね歩く旅」が紹介されています。

地方の小さな書店も、やり方次第でちゃんと生き残っていけるんですね。品揃えのいい書店には、また行きたくなります。

こういう装丁、美しくないけど、好きです。下の「悪書追放...」は、カバーを外したところに印刷してあります。そういえば最近、白ポストあまり見ませんが、結構生き残っているんですね。本文中にもしばしば写真が登場します。

後の4/5は書評です。図書館に置けない本のオンパレード。白ポストのユーモアがわからない方は読まないでください。もちろん、「健全な教養」の育成を目指す学校図書館にも置かないでね。

2010年11月19日金曜日

ネットショッピング

先日ネットで注文した『ウォルト・ディズニーの功罪』が届きました。

11月4日注文、9日在庫確認のメール、11日入荷が遅れているとの通知メール、15日明日入荷とのメール。

版元がマイナーなので、これくらいの日数は上出来と言えるのではないでしょうか。メールによる連絡も親切です。

前任校や前々任校に勤めているときは、書店はおろか、コンビニもないような地域だったので、よくアマゾンのお世話になっていました。そういう片田舎でも、数日で本が手に入るありがたさ!

コンビニ受け取りは、都市部ならではですが、受け取る時間の制約がないことが一番のメリットでしょうね。宅配便なども、不在連絡票をもらって再配達より、コンビニ受け取りの方がかえって早いこともあります。ATMだって、いつも無料で使えるコンビニ銀行があったりします。関係ないけど。

ちなみに、配送票を見ていたら、「トーハン」の文字がありました。アマゾンは業界3位(たぶん)の小さな取次と組んで事業を展開したそうですが、業界大手も黙って見てはいなかったのですね。

地元書店にとってはこうした流通経路ができるのは痛手でしょうが、それに負けないサービスを目指してくださいね。選書は店頭でするから(もちろん、購入もですよ)。

2010年11月18日木曜日

Win書庫で作ったデータの利用

私のところでも、市販の図書館管理ソフトを使っていますが、電子データを付けてくれない書店から購入した本を登録する際、Win書庫で作ったデータを読み込むようにしています。これで、納品から棚に出すまでの時間が大幅に短縮できます。

いっそソフトをWin書庫にしてしまいたいとも思いましたが、既存のラベルが利用可能かどうかという問題があります。

Win書庫では、貸出と返却が、画面切り替えなしでできます。1台しかパソコンがない場合、とても便利です。利用者カードを読めば貸し出し、書籍のコードを読めば返却扱いになるのです。

ただ、そのために、登録番号の最初の数字が利用者と書籍に振り分けてあります。8と9で始まる数字は利用者の番号と見なされます。その番号は書籍には使えないわけです。

で、既存のラベルがそのまま使えなかった場合、ラベルを全部張り替えるということになるので、ソフトの乗り換えは厳しくなるかもしれません。

本校の場合、昨年度データベース化作業が行われたらしいのですが、ラベルが、インクジェットプリンターで再生紙に印刷してあるせいか、バーコードリーダーでまともに読めないことが多く(リーダーがオンボロだからということもありえますか?)、全部貼り替えてでもやり直すべきかと思案中ではあります。

(なお、この稿は、最初のアップから大幅に書き換えたので、当初の文章に付けてもらったコメントとかみ合わない部分があります。)

2010年11月17日水曜日

小型サイン板の作り方

デザインした文字を必要な大きさにコピーし、カッティングシートの上にスプレーのりで貼ります。後からはがすので、粘着性の弱いスプレーを使います。それがなければ、軽めに吹きます。

文字の縁をカッター(デザイン用の刃先がとがった物がよいです。百円ショップにもあります)で切っていきます。

このとき、一番下の台紙だけは切らずに残します。 切りすぎても、文字がバラバラにならなければ大丈夫。

切ったシートをカットした板の上に置きます。このときの位置がそのまま仕上がりになるので、慎重に。写真ではわかりませんが、文字と台紙だけ残し、不要な部分は取り払ってあります。         

その上から、マスキングテープを全体に貼ります。

次に、マスキングテープを片側だけ残していったんはがし(シートはついたまま)、カッティングシートの裏の台紙を取ります。文字の部分だけが残ります。


元の位置に戻し、プラスチックの板などでこすり、文字をしっかり粘着させます。台の木の方に傷が付かないよう気をつけてください。

マスキングテープと、文字を印刷した紙をはがします。使われる文字だけが残ります。

できあがり!

2010年11月16日火曜日

Win書庫(V3.2) WEB資料検索機能

これは、大変便利な機能なのです。ISBNコードや書名からNDL-OPACのデータを拾ってくれます。これで、蔵書登録がとても簡単になります。コストもかかりません。

現在、こども図書館の蔵書をデータ登録しているのですが、一部うまくいかないものがありました。データの中にゴミがまざるのです。

古い10桁のISBNコードや、ISBNコードを持たない本の場合に出てきます。ソフトの製作者に確認しましたが、どうやら、NDL-OPACにデータがない場合、他の場所からデータを取ってこようとして関係ないものが混入してしまうようです。手動で訂正するほかないそうです。

なお、バーコードが印刷されているような新しい出版物ではまったく問題ありません。前のバージョンからすると、データの精度がぐっと上がっています。

2010年11月15日月曜日

手作り図書館家具研修会 2日目

2日目は7名の参加。参加者はほとんど入れ替わりました。

パイン集成材と、カッティングシートを使ってサインを作りました。

パイン集成材は、ムクの板より扱いやすいし、見た目も変化があっていい感じに仕上がります。ただ、同じパイン(松)でも、種類によって木目が強かったり、色が濃すぎたりします。材料を選ぶとき、注意してください。

これを屋外で使いたいという声もありました。カッティングシートには、耐候性のある屋外用もあります。購入の際に確認していませんでしたが、外で長く使いたい場合は、そちらを選んだ方がいいと思います。ネットでも手に入ります。

H小の案内板はこのようになりました。百円ショップのイーゼルと組み合わせて、玄関横の階段入り口付近におく予定です。

詳しい作り方は別途アップします。

結局2日目はこれだけで終わりました。ほとんどの方が2枚作ることができました。

当初、ヒートンでぶら下げることを考えていたのですが、皆さんの使い方を聞いていると、展示台の上などに置くつもりという方が多かったです。その場合、写真のようにイーゼルを使うとか、背面に支えの板が必要になります。支えはSPF材の端材を斜めにカットして作りました。


2010年11月14日日曜日

手作り図書館家具研修会 1日目

H小に、近隣の小学校の先生を中心に6名の参加でした。

最初は、ホームセンターに集合。ブックスタンド用のSPF材などを購入。SPF材は1本200円程度と安いのですが、板によって質にバラつきがあるので、多少の選別が必要です。

そりのないもの。ふしがほどよく入っているもの。汚い色や、ヤニが出ていないもの。欠けたり割れたりしていないもの、です。あまり完璧を目指すと今度は選べなくなりますので、妥協も必要です。片面がきれいなら、裏はそれほど気にしなくていいです。

そんなことを考えていたら結構時間をとってしまいました。それから、ホームセンターで材料を縦にカットをしてもらうつもりでしたが、うまくいきませんでした。できる店もあったので油断していました。そのため後の時間が若干押してしまいました。

午後1時くらいから5時くらいまで、きっちり働いてもらって、何とか2種類のブックスタンドを作り上げました。

上のものは、紙の筒を並べたものをより進化させた形です。筒だけだと、倒れたり、本が借りられた後がさびしくなります。

シナベニヤという、表面が白っぽくてきれいな合板を台に使っています。後は、三か所、高さを変えた柱を立て、その上に本を載せるプレートを付けただけです。展示台の上のアクセントにいいと思います。


左は、純正平湯モデルにもある卓上ブックスタンドを、SPF材で安価に仕上げたものです。

詳しい寸法などは『図書館家具絵物語 シリーズNO.3 増補改訂2版』(図書館づくりと子どもの本の研究所刊、平湯文夫著)を参照してください。

半日作業をしおえた頃には、初めてドリルを握った方も、穴あけや締め付けがすっかり堂に入ってきました。

2010年11月13日土曜日

手作り図書館家具研修会

13日(土)14日(日)の両日、H小で図書館家具の実技研修会を行います。

13日は、まずホームセンターに集合。材料の買い出しをします。ホームセンターのすぐ前が百円ショップなので、そこにも寄るかもしれません。

午後は、ブックスタンド作り。できれば2種類作りたいと思います。

14日は、看板作りをメインに。1日目と参加者が交替するので、ブックスタンドも作れればと思いますが、看板の文字にどれくらい時間がかかるか、によります。

平行して、H小に、入り口上の看板、校舎玄関付近の案内板、すのこ掲示板などを作りたいと思います。2日間とはいえ、かなり欲ばりなプランです。結果は後ほどお知らせします。

2010年11月12日金曜日

小さなブックスタンド

「世界最小」のブックスタンドというのが、考案者である平湯先生の命名です。

材料は、木材、竹・紙などの筒。ここでは、印刷機のマスターの芯を使いました。

7度から9度くらいの角度に切るところがミソ。

紙とはいえ、カッターなどで切るのはかなり大変です。技術室のスライド丸ノコを使いました(中学校は便利です)。目の細かいのこぎりでも切れます。

写真ではわかりにくいかと思いますが、高さに変化がつき、表紙が少し手前を向くことで、展示の効果がぐっと上がります。

これをもう少し高級(?)にしたものを、明日作るつもりです。

2010年11月11日木曜日

看板作り まとめ

同じネタが続いています。

実は次の土日、またH小に集まって手作り家具の研修会をやる予定なのです。その際、看板作りをやろうということになっていて、その準備も兼ねて書いています。

手作りでできるサイン(看板)について、いくつかの点からまとめてみました。

1 どんな材料が使えるか

・ 針葉樹合板(普通の合板より木目がはっきりしていて、飾りになります)
・ OSB合板(木材のチップを固めたもの。独特の味があります)
・ 集成材(多少高価ですが、きれい。H小の案内板プランに使った板)
・ SPF材(手作り家具によく使います。白っぽくてきれい。何より、安い!)
・ むく板(買えば高いです。いろいろなコネを使ってもらってくるのがいいでしょう)
・ 百円ショップで買ってきた板(いろいろな形に加工済みで、手軽です)

2 文字の部分に使う材料

・ コルク(百円ショップにコルクのシートがあります。それをカッターで切ります)
・ ベニヤ板(薄)(’Library’の文字を入れた看板で使いました。一番薄い2.5mm)
・ カッティングシート(片面に糊の付いた、カラーのシート。ホームセンターやハンズにあります)
・ むく板(薄いベニヤ板よりも切り出すのがずっと大変ですが、それだけの効果はあります)
・ 彫り込み(彫る板にもよりますが、根気が要ります。道具も必要)
・ 木の枝(桜がいいです。ただし、切り口が腐りやすいので、元の木には防腐処理が必要です)

3 大きさ

・ 幅1300~1700mmの大型
・ 幅500mmの中型
・ それよりも小さいもの

う~ん。いろいろありすぎますね。やっぱり代表的なものを現物の写真でお知らせするのがよさそうです。趣向の違うものができたら紹介していきます。

2010年11月10日水曜日

掃除の時間の訪問者 その後

掃除の時間にまた例の二人が現れました。

少し話をした後、今日も本を借りていくことになりました。内心、「お、いいぞ」と思いながら、淡々と手続き。

その後、3年生の主任から、「図書館で掃除を手伝うことありますか?」と尋ねられました。どこに居るのか分からないよりも、居場所がはっきりしていた方がいいとの配慮のようです。本人たちの承諾が得られれば、非常勤の図書部員として採用することにしようかと思います。超法規的措置ですけど。


話は変わるのですが、匿名のブログとはいえ、こうした個人的な内容のことがらを書くことに、どこまで制限を設けるか(自分の中の規則として、です)、迷いもあります。詳しい事情を書かなければ「何のことですか~」となりそうだし、書いてしまえば、本校の関係者には個人が特定できるでしょう。

前に本校の図書館の利用者が出てきたときも、後から何度か書き直しました。とりあえず、一定の時間をおいて削除することになるでしょうか。その日その日の思いつきを書き綴るページですから、そのような改変はお許しいただきたいと思います。

2010年11月9日火曜日

看板作り その5

H小は、図書館が2階にあります。玄関ホールから階段を上がったところです。

玄関に案内の表示板がほしいので、デザインしてみました。実際に使う予定の板の写真の上に、お絵かきソフトで文字を入れています。
文字のフォントは、創英角ポップ体です。堅い漢字が柔らかく表現されるのでよく使うのですが、ひらがなはあまりよくないようです。

本来柔らかい仮名文字が、逆に堅いイメージになってしまっていると思います。特に「か」。縦の画がストレートすぎます。逆に、「と」「し」の曲線はきつすぎる印象です。


数字や小さい「よ」とのバランスも悪いですね。「い」はなぜか右肩上がり。

丸ゴシックの方が、柔らかく、かつ落ち着いた雰囲気です。

文字の太さはもう少しあった方がよいと思いますが、手許のフォントの都合で、描画できませんでした。

2010年11月8日月曜日

看板作り その4

H小の看板を製作中です。

三日月の両端を切り落としたような形の板に、切り抜いた文字を貼り付けます。

写真は、文字の配置を確かめているところです。





なお、四角い板からこのような形を切り出すときは、直線で左の図のように切っていきます。電動丸ノコを使いました。

下側の内に入り込む曲線は、ジグソーなしではちょっと難しいかもしれません。

普通のカンナでは削れませんし、サンダーもこういう曲線は苦手です。

2010年11月7日日曜日

看板作り その3 ~サイン~

入り口ドアの’OPEN’’CLOSED'のサインです。

百円ショップで買った、丸太を斜めにカットした板に、糊付きのカッティングシートで文字を入れました。

文字の線がもう少し太い方がよかったと思います。最後に’d’が抜けてますね。今頃気付きました。Tさん、作り直しておいてね。

写真右上のサインを見てください。

これも百円ショップの板です。葉っぱの形の板にうまく文字が入りました。

ただし、取り付け場所は難しいです。壁面にある高い書架なのです。本の出し入れに邪魔にならない場所は一番上ですが、そこだと高すぎて目立ちません。

低い位置だと、このように、どうしても本と干渉してしまいます。

ちなみに、取り付けは、板の裏側に頭を切った細い釘を打ち、それを棚板に押し込んでいます。両面テープも併用しました。ちょっと弱いのですが、接着してしまうと動かせなくなるので、仕方がありません。この点も改善の余地ありです。マジックテープなど使うとよいかもしれません。

2010年11月6日土曜日

50日経過

ブログを書き始めて約50日が経ちました。今のところ、毎日更新のペースはほぼ持続しています。この間、2600余りの閲覧がありました。1日平均50は、予想よりはるかに多い数字です。特に多く読まれているのは、NDCやSLAについて触れているところのようです。

そんなところでは、どうしても批判的な調子になって、どこまで書いてよいものやらと迷ってしまいます。考えていることを率直に表現して、それが一つの意見として素直に受け入れられる風土では、残念ながらないのです。

清水義範氏が『身もフタもない日本文学史』の中で『徒然草』を取り上げて、「世間に対して知的な蹴りを入れて、なかなかわかっている人は少ないのだよ、と嘆いてみせる。それが日本文学の中のエッセイなのだ。」と述べています。私も、いつの間にか日本文学の伝統にのっとって、「兼好のように書こう」と思っていたのかもしれません。(気負いすぎ!)

2010年11月5日金曜日

『ウォルト・ディズニーの功罪』(母親文庫①)

平湯先生宅で、看板の文字のフォントの話をしていたら、書架からこぼれ落ちてきた小冊子が数冊。

その中の一冊です。『世界』1967年2月号掲載の同名論文(F.C.セイヤーズ、八島光子訳)を再録したもの。「子ども文庫の会」の発行で、手許にあるのは、1985年版の第六刷です。

よく読まれていたんだなぁと思いながら検索したら、なんと2008年版が出ていて、今でも手に入りました。訳者は変わっているようです。コンビニ受け取りで手数料無料ということなので、注文してみました。納期は1~3週間とのことです。

子どもの本は長生きと言いますが、小冊子ではあるものの、大人の本で、40年経っても版を重ねているというのは、それだけでも驚くべきことです。

内容はコンパクトながら、ディズニーがいかに古典的な児童文学を駄目にしたか、端的に述べてあります。朝読書の時間に読み終えられる量です。ぜひどうぞ。

私としては、この続編として、ディズニーキャラクターものがいかにぬいぐるみの世界を駄目にしたか(!?)、を論じたいところではあります。

2010年11月4日木曜日

H小掲示板~その後

H小に作った掲示板の、その後の写真を送っていただきました。


とてもすてきですね。

彩りもにぎやかで、葉っぱで変化をつけたり。
横一直線なんて無粋な並び方はしていないし。
本の帯を利用されたり、「今月の貸出ベスト5」のコーナーがあったり。

何よりも、本に関わることで埋め尽くされているというのがいいと思います。
このように使っていただくと、作り甲斐もあるというものです。ありがとうございました。

2010年11月3日水曜日

掃除の時間の訪問者

昼休み後の掃除の時間、3年生の女子二人が図書館に紛れ込んでいました。「どこの掃除?」と聞くと「わからない」との返事。

授業にはなかなか出てくれない二人なのです。掃除なんかしたことないのでしょう。隠れるのもうまくて、授業中、よく担任が校舎内を探し回っています。

三人でファミレスごっこをしようと言います。私が店員役。

「いらっしゃいませ。ご注文は?」
「えーっと、コーラとね、アイスクリーム」
「ここは本のご注文しか受け付けておりませんが」
「えーっ、なら、本を」
「どうぞお選びください」

ということで、それぞれ本を借りてくれることになりました。初めての貸出です。何が利用のきっかけになるか、分からないものです。

探してきたのは、分厚い恋占いの本と、『17歳のオルゴール』。5時間目は音楽で、授業には出たけど、本に読みふけっていたとか。おやおや。

「ケータイ小説」をいれてくれとのリクエスト。

「先生達に人気がないんだ」
「なぜ?」
「エッチな場面が多いというイメージがあるからでしょう」
「あんまりないのもあるよ。『天使がくれたもの』とか。『君がくれたもの』もそう。この2冊はペアになっているの。泣けるよ」「泣ける、泣ける」

さっそくリクエスト用紙に記入してもらいました。次に選書に行ったとき、購入を考えましょう。せっかくついたお客さん、引きつけとかないと、ですね。

2010年11月2日火曜日

看板作り その2


別の種類の看板です。近隣の中学校の求めで作りました。

文字は、平湯モデルにある、チークの板で作った看板の文字を拡大コピーしました。

薄いベニヤ板にカーボン紙で転写。
文字を糸のこで切り出します。司書がやっています。私は現場監督よろしく、指示するだけ!

糸のこは、刃が細いので、すぐに曲がったり折れたりします。板を回しながら、常に刃の方向に向かって板を押していくことが大切です。(言うには易し。)



切り取った文字に、オイルステイン(木材着色用の塗料)で色を付けます。2~3度塗ってやるとむらがなくなります。乾いたところで透明のニスを塗ります。


あらかじめ透明ニスを塗っておいた、台となる木に木工用ボンドで貼り付けます。

文字を切り出すとき、使わない残りの部分も取っておくことがポイントです。元の配置通りに並べるのは案外難しいのです。

2010年11月1日月曜日

看板作り

前任校で作った看板です。銘木の板に文字を貼り付け、彫刻刀で彫りました。
彫った部分にカシューという塗料を入れています。

木が堅くて、彫るのに苦労しました。(って、実はほとんど司書の仕事でしたが。)

字は地元の篤志家にお願いしました。「図書館」と書いてください」と頼んだのですが、「図書室」になっていて、書き直してくださいとは言えませんでした。(有名アパレルの元デザイナーさんなのです。板もその方にいただきました。)

校名を入れなかったのは、その学校がもうすぐ統廃合でなくなる予定だったからです。引っ越すときには持って行こうと。

平湯先生の評。「これは好事家の字だね。小・中学校にはふさわしくない」





その前の学校で作った看板です。

木は、懇意にしていた地元の造船所に積み上げてあったものを「一枚ください」とお願いして手に入れました。

字は書家でもあった養護の先生にお願いしました。板に墨で直接書いてもらっています。

平湯先生の評。「黒は重い」

よく見るとわかりますが、皮付きの材料です。虫が付きやすいということなので、透明の防腐塗料を何回か塗っています。

このときは、まだ「図書室」を「図書館」とすべきだという意識がありませんでした。

こうした反省を踏まえて、自分の学校とH小に看板を作ろうと考えています。まだ構想の段階です。できたらお知らせします。