西海市立S中図書館

2024年3月12日火曜日

花と俳句 フリージヤ

書かぬ日の日記の上にフリージヤ 神蔵 器

花瓶に挿されているのは、フリージヤとスノーフレーク〈スズラン水仙)です。どちらもかわいい花ですが、かわいすぎるせいか、かえってピンとくる俳句がなかなか見つかりませんでした。「書かぬ日の日記」というのがちょっと面白かったです。

毎日書く日記ですが、今日は書かない。何か事情があったのでしょうか。書くことの見つからない、当たり前の、何の変哲もない一日だったのでしょうか。でも、フリージヤが添えられていて、たぶん平穏で幸せな一日だったのだろうと感じさせてくれます。

2024年3月11日月曜日

教師に対する評価

公立の学校では、教師が、年間の目標を立てて、それをどれくらい達成できたか自己評価することになっています。その評価シートに基づいて管理職と面談し、教師のパフォーマンスが評価されます。

以前は、それを目標管理シートと呼んでいたのですが、今は、業績評価と呼ばれています。その結果は、今後給与にも反映されるようになってきます。今年は、その具体的な数字が示されました。評価がいい場合と悪い場合とでは、生涯賃金に400万円くらいの差が出てくることもあるようです。

この制度には、問題点がいくつかあります。

そもそも、教育の実践を客観的に測られた数字で評価できるのかということ。前にも書いたかもしれませんが、これは、産業社会で用いられている方法を教育にも当てはめようとしたもので、ものを作ったりそれを売ったりする仕事と、教育の仕事とが同じ構造をしているという誤った前提に立っています。

また、教師のパフォーマンスは、目先のテストの成績や、国公立大学に何人合格させたかという数字だけで測られるべきものではありません。生徒の以後の人生にどれだけ寄与できたかという点が一番重要で、当然それは在学中には分かりません。

目標管理シートが始まった当初からそうでしたが、真面目な教師ほどこのくだらない評価に全力で取り組む傾向があります。ましてや、それが給与に反映されるとなれば、教師はもちろんですが、評価する校長はそれに心血を注がなければならなくなります。

現勤校の校長が、これでますます校長のなり手がいなくなるのではないかと思わず漏らしていましたが、さもありなんと思います。余談ですが、校長のなり手が足りないので、退任した後、そのまま校長を続けられるようになったそうです(今までは、退職すると、再任用はヒラの身分になっていました)。

校長にもヒラの教師にも、しなければならない大切な仕事が山のようにあります。評価をすることが、仕事の本質的な部分のパフォーマンスを下げてしまうという皮肉な結果に終わることは確実です。まさに、本末転倒というやつです。

2024年3月8日金曜日

模様替え

展示台や丸テーブルに掛けていた布を、先日買っていたものと交換しました。




ついでに、四隅を面ファスナー(マジックテープ)で留めることにしました。風がよく入ってくる場所で、めくれることも多かったからです。

裏が接着面になっているタイプで、切って貼るだけです。

2024年3月1日金曜日

花と俳句 木蓮

木蓮の花許(ばか)りなる空を瞻(み)る 夏目漱石

これは、今週の月曜に撮った写真です。今年は、学校にある木蓮が昨年よりもだいぶ早く花を付けたようです。

漱石は、英文学の研究をしていましたが、漢文にも造詣が深く、この俳句の漢字の使い方などは、その面目躍如という感じがします。

「瞻る」という漢字を目にしたことのある人は、ほとんどいないと思います。私も知りませんでした。「見上げる」という意味だそうです。

木蓮の大きな花が枝一杯に咲き誇っているイメージが見事に捉えられています。

2024年2月29日木曜日

布地の購入

展示台などに掛けている布ですが、買ってからだいぶ時間が経ちました。消耗品の予算がまだ残っていたので、買ってもらうことにしました。布地の専門店で次のような柄を選びました。



2024年2月28日水曜日

閲覧机のトラブル

閲覧机が4台あるのですが、そのうち2台は平湯モデルです。残りの2台は、合板の天板に4本脚を付けた、簡単な構造のものです。天板の裏には、金属の柱が2本、補強のために取り付けてありました。


写真で分かるように、その柱の取り付け部分が浮いていました。そして、ここに使ってある取り付け用のネジが1本外れて、床に落ちていたのです。最初は、そのネジがどこから来たのか見当も付きませんでしたが、司書のOさんがこの場所を見つけてくれました。

天板には鬼目ナットという金具が取り付けられていて、そこにビスをねじ込んで留められています。そのネジが馬鹿になったりしているのです。おそらく、天板が反って力がかかっているのだろうと思います。

事務に頼んで金具を購入してもらい、それから本格的な修理に入る予定です。

2024年2月27日火曜日

花と俳句 菜の花

菜の花や小学校の昼餉時 正岡子規

いつものテーブルに菜の花が飾られたのは先週のことでした。うっかり写真を撮り忘れていたら、片付けられていました。

現勤校は小中併設で、小学校の昼餉どきのイメージは、具体的によく分かります。それにしても、明治時代のいかつい顔の俳人が、こんなにも素直で可愛らしい情景を詠んでいることに驚かされます。