文部科学省のホームページに、この調査結果が出ていました。形式的な調査なので、数字の背後にある実態にはなかなか届きませんが、数字にはっきり出ていることもあります。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/06/1306743.htm
例えば、学校図書館の図書標準の達成率は、小学校でやっと51%。中学校で43%。この中には廃棄するしかない蔵書も何割か含まれているでしょうから、まだまだだということがよく分かります。
もっとも、この数字が上がると、お役所は、そら来た!と予算を削ろうとするので、なんとか低い数字にとどまるよう、廃棄をせっせとしなければなりません。廃棄をしてはいけないなどという声がどこからか聞こえてきても、廃棄規準を設け、図書館担当の先生からも印鑑もらって、粛々と廃棄いたしましょう。
廃棄の理由?一番は古くなって内容が現状にそぐわなくなったから、になるでしょう。SLAが作った廃棄規準では、ものによって、最低2年、3年、5年、10年という数字が示してあります。(2年は、就職・受験関係)学校の現状を見ながら、適切に廃棄してください。
http://www.j-sla.or.jp/material/kijun/post-36.html
それから、新聞がある学校図書館、高校は90%なのに、小・中学校はそれぞれ17%、15%という数字。小学校が高いのは「○○小学生新聞」なんてのがカウントされているからかもしれません。
この低い数字には理由があって、たぶん、予算がないから。「新聞」というものが図書館に必要だという意識がお役所にないから、そもそも予算を組んでない。だから、どんなにじたばたしても買えない。学校やお役所では、お金を使うには、まず予算がいるのです。
司書教諭はそこそこ発令されてます。11学級以下の高校について言えば、長崎は発令率が高い方から3番目!でもね、、これ、紙切れ一枚印刷して渡すだけだから。そもそも11学級以下という規模の高校が、よそには少なくて、長崎に多いという特殊事情もあるかな。島が多いから。
学校図書館担当職員を雇うにはお金が必要。で、長崎県は小・中とも配置率30%少々と、九州内ではダントツ最下位。長崎市は次の調査にどんな数字を出すのかしらん。司書が最終的には全小学校を回るから小の配置率100%なんて言わないでくださいよ。
(文中に引用した数字は四捨五入して小数点以下の端数をなくしています。)
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