部活動遠征中のバス事故に続いて、高校生が修学旅行中に海で亡くなるという事故が起きてしまいました。亡くなった生徒を乗せていた船が、辺野古基地移設工事への反対運動に使われていたものだったために、バス事故のときとは違って、政治色の濃い意見も散見されます。
様々な論点から意見が交わされていますが、私は、事故の一番の原因は、小さな船に多くの生徒を乗せてしまったという点にあると思っています。
このとき転覆した二つのボートは、法定定員が10人の船に9人、13人の船に12人が乗っていたそうです。小型船舶の定員というのは、船のサイズ等の数値を基にして計算で最大値が決められます。それ以下であれば何人と登録しても構いません。多くの場合、その最大値近くが定員として登録されています。
しかし、その計算は、静かな海面で、乗員の重量が適正に配分されており、かつ動かないことを前提としたものです。現実には、定員いっぱいの人数を乗せてしまうと、操船性能(舵の効き具合)や安定性(復元力)が著しく低下します。船が傾いたときには、すべって低い方に人が動いてしまいがちですが、そうなるとますます転覆しやすくなります(転覆を避けるためには、高い方に移動しなければなりません)。波が船内に打ち込むと、これも大きな復元力の低下を招きます。
写真で見る限り、これらのボートは、底が平らで、岸近くの波の穏やかな水面で釣りをするような用途向けだと思われます。形状からも高い波には対応できないものに見えます。
客を乗せる登録をしていなかったというのも問題ですが、定員のことと同様に、それは単に書類上のことです。そもそもこの船に多くの生徒を乗せようとしたこと自体に無理があったと思います。学校側の問題点は別として、乗せる側の構えがずさんだったと言わざるを得ません。
海水浴場でも実感できますが、波は、浅いところに来ると突然高くなります。事故の場所はかなり浅く、他の海面とは違う波が立っていたのだろうと推測できます。横から少し高い波を受けたら、これらの船ではひとたまりもなかったと思います。
学校教育活動と政治については、他の問題がいろいろあると思いますが、それについては別に論じたいと思っています。書く気はありますが、いろいろなことが複雑に絡まり合っていて、上手に腑分けできずにいます。
このところ、学校図書館と関係ないことばかり書いていますが、現在、私の図書館との関わりがほぼなくなっていることの反映です。