社会学者による、現代社会の周縁部のフィールドワーク。
私たちがうすうすそれと知りながら、でも本当の姿はよく知らないさまざまな周縁的存在。それを、著者は綿密に追いかけています。
ドキュメンタリーと論文の中間的な存在であると、著者自身が述べています。本文453ページの大著ですが、割合読みやすく、かつ刺激的な本です。
世の中が、あらゆることに透明性を求めていくと、社会の周縁にあったいかがわしいものは、さらに外側の、市民の目からは見えないところに追いやられてしまう。
近代的な社会の持つ根源的な矛盾と言っていいでしょう。
中学校の図書館には置かなくていいですけど、読みごたえのある一冊でした。
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