著者いわく「<児童読物・児童文学>にかかわる雑文」を集めたものです。初版が1978年(晶文社)で、絶版です。昨年、ネットの古書店で入手しましたが、今日検索したら、ヒットしませんでした。県立や市立の図書館は(たぶん)持ってます。
SLAの一大事業である読書感想文コンクールについて、いくつかの文章で触れてあります。
私も、読書感想文については、山中氏同様「子どもたちが、さして読みたくもない本を読まされ、しかもそれを読んでしまった罰みたいにして、感想文を書かされ夏休みの終わりをさえなく過ごすことであろう」(同書、51ページ)と思ってます。
コンクールの度に「貴校からの出品はありませんか?」と、出すのが当然のように尋ねられます。もう、長いこと、読書感想文を授業で書かせたり、夏休みの宿題に出したりしていません。
代わりに、というわけでもないのですが、長崎県立図書館が「読書郵便」を募集し始めたので、それには取り組んでみています。
短い読書郵便でも、ある本について客観的な視点を持てないと、紹介やお勧めの文章は書けません。生徒たちは、絵入りで楽しげにやってくれますが、実はそんなにたやすい作業ではないと思います。まして原稿用紙に何枚も、宿題で「書いておいで」と言ってできることではないでしょう。
山中氏は、他にも、課題図書の選定の問題点についても触れています。それについては、何か変化があったのでしょうか。毎年山積みされている課題図書を見る限り、あまり変わっていないようにも思えます。この辺りの事情に詳しい方がおられたら、教えてください。
実名入りで投稿がありましたが、投稿者と相談の上、名前の部分を削除して再掲します。以下、「がーべら」さんからの投稿です。
返信削除こんにちは。 ブログは、毎回、楽しみに拝読しております。ただ、コメントについては・・・。アナログ派にとっては、読むのは楽しいのですが、「キーを叩くこと=疲れること」なので、それなりに感想はもっているものの、敢えてコメント欄への投稿は失礼させて頂いている次第です。だぶん、私のような「隠れ読者」も多いのではと思います。 課題図書の選定については、全くわかりませんが、読書感想文を無理やり書かせることは、ブログに書いてあった考えに賛同です。 熊本県でも、他県と比べて読書感想文の提出率が低いことから、各学校への参加をやや強制されていますが・・・。 本校では、4年前から毎年出品しています。担当である私が、書くことを強制しているのではありません。「青少年読書感想文コンクール」というものがあるという「お知らせだけ」(全校児童に)をしています。「興味があったら、どうぞ。」「もし書くのであれば、こんなことを・・・。」といった、ちょっとしたポイントを伝えているぐらいです。 中には、書いてくる児童がいるんですね。更には、保護者が一生懸命書かせる?ところもあるようなのです。そのお陰で、毎年「優秀賞」を受賞する児童がいるのですよ。(担当者は、ただ原稿と出品票を送付するだけです。) ですから、初めから「参加しない」ではなく、「どちらもあり」という感覚で取り組むことも面白いなあと思うのです。
前の投稿への私からのコメントです。
返信削除あ、いちおうポスターとか貼ってますし、出したい人がいたら「どうぞ」と言います。「何かやっておいで」というときの選択肢の一つにすることも。 読書感想文に限らず、作文で賞状もらったりするのはいい気分ですよね。副賞があったりすればなおのこと。 ただ、この文の趣旨は、昨日書いたSLAへの問題提起の続きなんです。実体のはっきりしない組織が、学校に半ば強制するかのように読書感想文を求めてくることと、そもそも感想文を書かせることに何の疑問も感じてないように思われることへの。