八代市の図書館部会のメンバー30人ほどが集まって、手作り図書館家具の研修会を行いました。タイトルは、この部会からいただいたものですが、私たちのやろうとしていることのある側面をうまく言い当てているので、そのまま使わせてもらいました。
学校図書館作りの基本的な考え方と実際例を紹介した後、フェイスアウト用のブックスタンドを実作。
作業は約2時間。おおむね皆さん時間内に完成しました。
ノコギリを使い慣れていなくて、切り方が少々まずくても、案外、使えるものにはなるものです。これも、元の設計のよさかもしれません。
いつもながら、自分の手で何かを作り上げる達成感はいいものです。
ところで、このブックスタンド、本を受ける部分が25mm弱で、厚い本はどうするのだという質問が参加者からありました。
これは、平湯先生の設計に関わる鋭い質問だと思います。
もちろん、分厚い本をこれに載せるのは無理があります。載らないことはありませんが、はみ出した部分が下に落ちて、本にもよくないです。
ではどうするのか。この幅を広げることは不可能ではありません。しかし、設計者は、これ以上広げたくないはずです。
サイズを厚い本に合わせてしまうと、多くの本にとっては余分に出てしまうことになります。背中の部分の高さも、17cmにおさえてありますが、新書サイズの本でも、背の板が本に隠れるような設計になっています。
主人公である本を目立たせるためのブックスタンドで、スタンドそのものはなるべく邪魔にならないようにという配慮です。
結論としては、厚いものには別のやり方を考えるしかないということになるでしょう。
ここらあたりの、デザイン性を重視した設計が、人によっては、平湯モデルは使えないという理由になるようです。
平湯先生にとっては、実用性や、技術的な問題のためにデザインを犠牲にするのは考えられないことだと思います。
どちらの考えをとるのか、難しいところですが、私としては、当面、平湯先生のアイデアをフォローしていきたいと思っています。


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