つい数年前までは長崎市立の小中学校(全115校)に司書はまったくいなかったのです。それが、現在は36名。一気に増えました。ありがたいことです。
ただ、現状にも大きな問題点がありました。一人の司書が、複数校を回るのですが、ある学校に数ヶ月通い、次はまた別の学校へ数ヶ月、という具合に、転々と移動していくのです。
このやり方にはさすがに批判も多かったようで、来年度から配置の仕方が変わるようです。
おおむね、2~3校に1名を配し、原則として2校に年間を通じて勤務。残りの1校へは、必要に応じて学期に5日間だけ行っていいということのようです。
3校に、週5日を2・2・1と分けて通うプランもあるようですが、これはできればやめてほしいです。
司書の仕事は、数ヶ月というくらいのスパンで片付くものではありません。蔵書の構成など、何年もかけてやっていく仕事です。レファレンスも、蔵書の中身を知り尽くしてこそできるはず。
学校に図書錧があって、それが現実に図書錧として機能するためには、毎日あいていなければなりません。でも、鍵が開いていて、児童や生徒の係が貸出業務をやっているだけでは、図書錧とはいえません。
本来、各学校に、最低でも1人司書がいることが必要なのです。
予算等の問題があってすぐに実現しないことはわかりますが、目標ははっきりしています。複数校勤務は、あくまでも、経過措置です。
私のところも含めて、司書が来たことで図書錧のパフォーマンスが格段に向上した学校はたくさんあるはずです。ならば、次にやるべきことは、少しでも司書の数を増やしていくことです。そのような方向で次の施策がなされることを切に願っています。
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