西海市立S中図書館

2025年12月13日土曜日

閲覧数45万

このところ、急激に閲覧数が増えて、気がつくと45万を超えていました。

最近は、書き込みもめったにしていないのにもかかわらず、こんな数が出てくることに驚いています。何か事情があるのだろうと思いますが、理由はまったく思い当たりません。

ワイヤークラフトの道具~ラジオペンチ

ワイヤークラフトを作るのに必要な道具は、ラジオペンチのみです。ラジオペンチは、例えば、先の細くなった部分でラジオの部品である抵抗器やコンデンサーの導線を挟み、半田付けをするのに使われますが、それがたぶん、名前の由来です。写真は、一般的なものより持ち手が長くなったタイプです。

私は、小学生の頃、真空管ラジオを作ってはまた壊す(部品の状態までバラバラにするという意味で、破壊してはいません)ということを繰り返していました。その際、半田ゴテとラジオペンチが一番よく使う道具でした。その頃の道具は、今も健在です。

HOZAN(宝山)という工具メーカーがありますが、そこのラジオペンチは、60年ほど経った今でもまったく問題なく使えています。ただし、今では価格は二千円くらいするようです。とりあえず、百均のものでも十分使えます。ワイヤーを切る刃が付いたものが多いと思いますが、付いてなければ、ペンチかニッパーが必要です。何でも切れる万能バサミでもかまいません。

2025年12月11日木曜日

ワイヤークラフトのクリスマスツリー

思い立ってこんなものを作りました。

左のツリーは、クリスマスの飾りが何かほしかったので、ワイヤーで作ってみたものです。円錐形の筒に百均で手に入れた2mmのアルミワイヤーを巻き付けただけです。星は、同じく百均の、ビーズのコーナーで見つけました。

芯にする円錐の形のものはなかなか見つからないかもしれません。学校には、数学で使う立体図形の模型があります。世間に出回っているものの中では、指輪のスタンドが使えるかもしれませんが、そんなものを持っている人は、私の身の回りにはいなさそうです。

右側は、フジテレビで使われているキャラクターの人形です。スンスンというパペットのキャラクターがいますが、その仲間のズンズンと言うのだそうです。ボール状の発砲入浴剤に入っているもので、同僚が机に各種並べていました。ただ置いてあるだけだと何か物足りなかったので、この人形を乗せるブランコを作ってみました。ブランコは、ワイヤーだけでは安定しなかったので、下に丸くカットしたコルクを敷きました。

このキャラクターについて調べようと、フジテレビのホームページを見てみたら、他にもたくさんのキャラクターがあり、それぞれの関連グッズが数多く販売されていることが分かりました。フジテレビは、テレビ事業より不動産で利益を上げているらしいですが、力の入れどころが何だか…と思ってしまいます。

2025年11月28日金曜日

デジタル化の困難~学校の場合

少し前から、県内の公立小・中学校で、C4th(シーフォース)というソフトが使われるようになりました。教師が担う日々の事務的な作業を、一つのソフトウェアの中で統合的に行えるという売り込みのソフトです。成績処理や、出席簿、通知表・指導要録の作成、他校も含めた教員間の連絡などができます。

この中に、指導記録簿というメニューがあります。これは、毎日の授業で何をやってきたかという記録をするもので、私が教師になった頃からすでに存在しましたが、以前は提出の縛りはとても緩やかでした。それが、近年、必ず提出するように求められるようになりました。管理職は、提出を受けて、これを点検しなければなりません。

C4th上でできるので、私は、かねてからそれを使いたいと申し出ていましたが、認められることはあまりありませんでした。多くの校長が、データではなくて、紙で提出せよと言うのです。たぶん、データでは見にくいし、紙の書類に慣れていると、実物がないと不安なのだと思います。中には、紙でないとコメントが書けないから、とのたまう管理職もいました。データの中に書き込むことができないというのは、パソコンが使えませんと言っているのに等しいと思うのですが、ともかく、それが認められるのは、例外的でした。

紙で提出するためには印刷の手間がいりますし、用紙の費用もかかります。データには常にアクセスできるので、いちいち提出を求めなくてもよいし、随時点検できるので、管理職の側のメリットは大きいはずです。

事務を省力化し、無駄な紙の消費を減らすことが目的だったはずの校務のデジタル化は、こうして骨抜きにされていきます。

前にも書いたかもしれませんが、出勤・退勤時間をパソコンで処理するようになったのに、出勤簿にも印鑑を押さなければなりません。そして、事務方は、毎月、月末に出勤簿をコピーして県教委に送らなければなりません。どうしてこの二つを統合し事務方の仕事を減らそうとしないのでしょうか。

どちらの例も、何のためにパソコンを導入しているのか、問題の本質を理解せず、ただ使えと言われたから使うという受け身の姿勢が根底にあるのだと思います。

ちなみに、今年度、私は非常勤になったので、このC4thのアカウントがもらえず、パソコンも割り当てられていません。大事な連絡は教頭が紙に印刷して持ってきます。パソコンは共用でもいいので、アカウントさえあれば、教頭の仕事は減るし、教頭が印刷しなかったその他の多くの連絡にも接することができます。なぜそうしないのか、不思議でなりませんが、プランを立てている人に、現場の感覚が欠如しているのだろうと言うしかありません。

こういう訳で、学校の仕事のデジタル化も、これから飛躍的に進捗するということはなさそうです。

2025年11月13日木曜日

デジタル化の困難~マイナ免許証の場合

運転免許の更新に行って驚いたことがありました。マイナ免許証の登場で、それだけ作る、従来の免許証を作る、両方作るという三つの選択肢ができたのですが、更新講習の最初に、マイナ免許証をほしい人は、普通の免許証を作るよりも20分ほど余計に時間が掛かると言われたのです。まるで、マイナ免許証は作らない方がいいと言われているように感じました。

マイナ免許証にすると、更新講習がオンラインでできると宣伝されているのですが、これは、優良運転者に限って、次回の更新から適用されるもので、さらに、私個人に関しては、次回は高齢者講習を受ける必要があるので、オンラインではできないとのことでした。

後で免許センターの人が話していた言葉の断片をつなぎ合わせると、マイナ免許証にするメリットがユーザー側にはあまりないので、警察に騙されたと苦情を言う人もいるらしく、免許センターとしては、積極的に推奨はしないということのようでした。それで、デメリットを覚悟の上で申し込むようにという話になったようです。

マイナ免許証が出てきたおかげで、免許センターの事務は繁雑になり、更新者はそれをもらうために余計な時間がかかってしまう。制度の目的はいったい何だったんだと問いたくなる事態です。

事務は簡素化し、ユーザーにもメリットが大きいとならなければ、普及は進みません。そもそもマイナンバーカードそのものがなかなか広がらず、高額のポイントを付与することでやっとカード所持者を増やしたのでした。

保険証が一体化され、生きていく上でマイナンバーカードが必須になった今、免許証も一緒にするのは、合理的なやり方だと思いますが、更新講習を受けた部屋で、マイナンバーカードだけを作るという選択をしたのは、私一人でした。今までのものと両方作った人が二人。

その三人は、更新時講習の後、他の人が免許の交付を受けて帰っていくのを尻目に、一人ずつ時間を掛けてマイナンバーカードに免許を登録する作業をしました。免許センターにとっても、手間のかかる面倒な作業であることは間違いありません。

何かをデジタル化しようというときに起こる困難の一つの典型例だと思います。これではデジタル化は進みません。国の施策なんだから、せめて免許センターは推奨の方向で話をしろよと思いますが、正反対を向いてしまっています。

学校でも、いろいろなことをバラバラにデジタル化しようとしていますが、恩恵を感じる場面はパラパラです。この領域で、国全体が世界に遅れを取っていると言われていますが、なかなか明るい未来は見えてきそうにありません。

2025年10月8日水曜日

中村 哲『わたしは「セロ弾きのゴーシュ」 中村哲が本当に伝えたかったこと』NHK出版、2021

最新刊ではありませんが、学校の新着図書に入っていて、読んでみたら、とても面白かったです。


大半は、中村哲氏がラジオで話した内容を文字に起こした文章から成っています。言葉は飾られたものではなくて、氏の朴訥な人柄が偲ばれます。目の前の困っている人に対して、当たり前のことをしてきただけとおっしゃるのですが、その影響は数十万人に及んでいるそうです。

アフガニスタンで、24.3kmの用水路を、重機を使わず、江戸時代の工法を参考に、現地の人々の力で作り上げたという話を聞くと、人間の内部には、現代人にはほとんど忘れられていますが、とてつもない大きさの根源的な力が潜んでいるのだと思えてきます。

編集で気になったのが、たまに活字の大きさが変えてあり、一行の文字数も少なくなっている場所があったことです。編集者が重要と思ったところがそうなっているのだと思いますが、読み手としては、話し手の言葉に余計な解釈を加えず、そのまま提示してほしかったです。

最近は、大事なところをゴシック体にしたり、最初から傍線を引いている本も見受けますが、私は、そのやり方には反対です。必要ならば、線は自分で引きたいです。著者が自分でやったのならまだしも、編集者が勝手に手を加えて、著者名を「中村哲」とするのはおかしいです。どうしてもやりたかったら、編集者の名前を前面に出すべきではないでしょうか。

2025年9月12日金曜日

『遠い山なみの光』石川慶監督、2025

仕事が短時間になり、平日に街に出る機会も多くなりました。意外だったのは、平日の昼間でも、街には人がたくさんいるということです。映画館も人気で、朝からチケット売り場には長い列ができていました。

カズオ・イシグロ氏の原作はいささか難解で、ちゃんと読めたという自信はありませんが、この映画を観て、いくつか分かったことがありました。原作よりだいぶ分かりやすくなっていると感じました。

今日は、たまたま、地元のNHKが製作した、この映画にまつわるカズオ・イシグロ氏のインタビュー番組を放送していました。原作者がここまで映画化に関与していることに驚きました。氏は、この映画は、原作小説の今の世代に向けての語り直しだと言っていました。

別のところで、イシグロ氏は、映画と小説はまったく別物であるとも語っていました。映画を作るに際して、原作を忠実に再現しようとするからつまらないものになるというのが氏の考えのようです。

いろいろ書きたいこともありますが、まだ上映が始まったばかりなので、これくらいにしておきます。見応えのある作品でした。ただし、分かりやすくなったとは言っても、内容がずっしり重いので、大ヒットするようなことにはならなさそうです。