西海市立S中図書館

2010年11月26日金曜日

公共図書館と学校図書館

平湯先生の話の中には、しばしば戦後日本の図書館の歴史が登場します。それを聞いていると、それが過ぎ去ったことではなくて、リアルタイムで生きてきた平湯先生にとっての現在であることがよくわかります。

戦後の図書館史の中での大きなエポックは、東京都日野市立図書館の誕生だったようです。日野を皮切りに、すばらしい図書館が次々に生み出されていった。

「日野をお手本に学校図書館も変わっていくと思っていたんだ」

残念ながら現実はそのようにいかなかったようです。そこから、公共図書館と学校図書館、学校図書館の中でも、司書と教師、必ずしも歩調を一にせず今日まで来てしまったことに話が至りました。


さて、これまでに、平湯先生の呼びかけで、司書も教師も、その他学校図書館に関わる人みんなに役に立つような研修会を企画し、実施してきました。

いつも少人数でやっていたのですが、昨年から、会場はどこかの学校をお借りして、少し大々的にやることになりました。来年もまた夏に行う予定です。その折は何らかの形できちんとお知らせしたいと思います。参考までに、chakaさんが書かれているこの夏の研修会の報告のページを記しておきます(「つぶやき」のページの中にあります)。

会場校の校長先生のご厚意で、様々な材料を用意していただき、実に楽しい、もの作りの研修会になりました。E先生、その節は大変お世話になりました。

http://www4.ocn.ne.jp/~nantosyo/

1 件のコメント:

  1. keep9です。

    日野市立の成功は、地の利・人の利を得た、幸運な出会いの産物だったという面が大きい、と思います。

    司書資格の必須単位であるところの「図書館概論」「図書及び図書館史」をはじめ、日野市立に触れていない教科書はないと言っても良いくらいですね。

    少なくとも「人」の面だけは負けないようにしよう……というのは、志ある司書の共通の認識じゃないでしょうか。「司書」と名のつくブログをあちこち読んでみれば、予算的限界・施設的限界の中で踏ん張っている現状が伝わってきます。

    老朽化し、使いにくい書架・少ない図書購入予算を工夫しながら改善していくしかない……(もちろん予算の問題は政治の動きが必要だし、有権者の認識が高まらないことにはクリアできませんが)日野市立の理想は遙か彼方ですが(苦笑)、歩き続けないと進まないのも確かです。

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