西海市立S中図書館

2011年12月3日土曜日

安河内義己先生と食事

安河内義己先生は、元長崎大学教育学部の教授(国語科教育法)。出身は福岡県で、現場の指導経験も豊富な方です。長崎大学を定年で退官された後は、福岡に戻り、ときどき長崎にも出向いてこられます。

今日は長大の国語国文学会に来られたついでに、食事でもしようということになって、私の勉強会のメンバーが集合。私たちは、昨晩も定例会で集まっていたのですが。

安河内先生が現役の頃は、サークルの集まりに、長崎大学の研究室をお借りしていた時期もありました。教え子でもなければ長崎大学の出身でもないものに、快く場所を提供してくださって、とてもありがたかったです。

研究室の本棚も自由に使わせてもらってまして、先日紹介した佐藤学さんの著書に初めて触れたのもそこでした。

退官後10年ほどたちますが、いまだに現場の教師との関係を続けておられます。その意味ではまだ現役。会話のいたるところで、舌鋒鋭く、教育政策や教科書への批判が飛び出します。

ご自身も編者に名を連ねるM社の中学校教科書、来年度からの新版は50点のできだそうです。私たちのサークルでは、これから、その新版の教科書を読んでいくことにしています。図書館に関わる部分については、このブログでも紹介していこうと思います。


安河内先生の話に出てきた俳句(児童作品)

さびしくてこたつに入りあたたまる

これを「こたつに入るのは寒いときだろう」と評した教師がいたそうで、「俳句のなんたるかをわかっていない」という言葉がありました。

「寒い」「こたつ」という常識的な連想ではないところがこの作品の価値なんで、それを常識に引き戻してしまっては、仕方がありません。

作者が何年生か聞きそびれましたが、「さびしくて」という心情が、ほかの具体的な情景で描かれていれば、さらに優れた作品になったかと思います。

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