おもしろい本にあたるときは、なぜか立て続けにあたってしまいます。
そもそもは、これもタイトルに惹かれて買ってしまいました。デザインって、便利さや使いやすさを追求するものだという先入観がありましたから。
それを裏切る知見が得られるのかと期待。
不便さがもつメリットを、工学の視点から理論的に描き出そうという斬新な試み。ちょっと理屈っぽい雰囲気もありますし、ささいなことを大げさな理屈で述べているという印象、なきにしもあらず。
でも、例えば、世間に流布する薄っぺらなエコロジーに対する批判なんかは見事に決まってます。
末端で二酸化炭素を生じないからといって、電気で動くものが本当に環境によいと言えるのか、簡単には判断できないって、当たり前のことだと思うのですが、それをきちんと述べてます。電気を作る過程も含めて判断しないとね。
だからといって、武田邦彦さんなんかの地球温暖化への懐疑論とはまた別物です。
こういう、常識を超えた発想をまじめに学問するのって、なんかおもしろいです。『渋滞学』や『無駄学』なんかも。どっちも分類しにくい本ですよね。
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