西海市立S中図書館

2012年5月5日土曜日

M社教科書(中学校国語2年) 古典

間が少しあいてしまいました。2日夜に研究会をやったのですが、その後、毎日、夜までいろいろ走り回ってました。家に帰り着いたら、もうまぶたが重くてとても書けない状態。

さて、教科書5番目の単元は、「いにしえの心を訪ねる」と題した古典の単元。

『平家物語』から、冒頭の部分と、扇の的。『徒然草』から「仁和寺にある法師」。孟浩然の「春暁」、杜甫の「絶句」、李白の「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」。杜甫の「春望」は律詩形式の紹介の中で取り上げられています。

最後に「人物の特徴をとらえて論じよう」という、物語の登場人物をその描写から論じるという「書くこと」の教材。平家が例文の題材になってます。

単元の扉に、「昔の人のものの見方や考え方に触れ、古典に親しむ」とあります。

これは順序が逆だろうと思って、学習指導要領見たら、2年の目標は

・古典の世界を楽しむ
・登場人物や作者の思いなどを想像する

3年が

・その世界に親しむ
・古典に関する簡単な文章を書く

とあります。ちなみに、1年は「触れる」「様々な種類の作品があることを知る」です。

ちょっとしたことのようですが、「楽しむ」のと「親しむ」のでは取り上げ方が違ってくるし、最後についている「書くこと」の教材は、3年生の目標にふさわしい中身です。

M社さん、学習指導要領よく読んでね。

今までと変わったところといえば、「扇の的」で、「黒革をどしの鎧着」た男が射倒される場面まで取り上げられたこと。

さらに、義経の弓流しの場面が、活字を小さくして載っています。

内容を読み込もうとすれば、扇の的の最後の場面がほしくなりますが、平家独特のリズムを、音読して楽しむためには、あえてこの場面をつけなくてもよいと思います。生徒の実態に応じて軽重つけていきましょう。

次の「徒然草」では、内容に踏み込まないことには、おもしろみもでてこないかもしれません。

「徒然草」の後には、係り結びの詳しい解説が入りました。こんなところはさらりと通過しましょう。入試に出るから、とか言わない。そんなのは、受験前に過去問やりながら確認すればいいことです。

漢詩については、石川忠久さんの解説つき。石川さんの解説は、もちろん悪くはないのですが、どうして教科書で古典や短歌を扱うと、こういう風になるのか、疑問に思ってます。

「楽しむ」とか「親しむ」からどんどん遠ざかってしまう。

解説はさっと読み飛ばして、他の作品を音読するとか、もっと親しみのわくものをもってくるなどして扱っていきたいです。

やっぱりこの単元も、変わりばえしなかったなぁ。

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