私の一番好きな絵本です。
登場するのは、父と娘。あと、猫のソーフスとニジマス。
ミリーは、ある休日、父親と釣りに行き、大きなニジマスを釣り上げます。彼女は、そのニジマスと約束をして、せっかく釣ったニジマスを逃がしてしまいます。
帰り道で、ニジマスとの約束がかなったのか、虹を見ることになります。
ただそれだけの物語ですが、どこまでが現実なのかあやふやな物語の中に、平和で満ち足りた日常が鮮やかに描き出されます。
そして、絵の方も、きれいな色で、かなりシュール。絵の雰囲気と物語の非現実感がぴったり一致しているという感じ。
それから、母の不在は、日本では根源的な不幸として描かれることが多いのですが、ここでは、父と娘と猫で世界は完結しています。
それがかえって災いしたのか、翻訳はあまり読まれてないように思います。絵本の品揃えがいい書店にいっても、なかなか置いてないのでそう思うだけなののですが。
同じ作者の『ちいさなミリーととり』『ちいさなミリーとイルカ』もいいです。
0 件のコメント:
コメントを投稿