この学校の書架を見たとき、こりゃ仕事のしがいがあるなと思いました。
どの学校にもありがちなことですが、蔵書は、いったん購入したらそのまま半永久的にそこにあり続けているといった有様。
それから、明確な分類と配架の指針もないまま、本が詰め込まれていること。
蔵書は、バーコード処理がなされているのですが、ここでもやはり、まったく何も考えず、すべての本が処理されていました。
刊行後30年とか40年とかいう本がたくさんあって、それもみんなバーコードが貼ってあるのです。
いまさら言ってもしかたがないのですが、この作業の教育委員会の責任者は、図書館とは全く無縁の情報教育の担当者でした。もう少し勉強しておいてもらえばこんなことにならなかったでしょうに。
また、作業の指針は作ってあったのですが、実際はそれに合致しないやり方で行われていることもあります。どうしてそんなことをしたのかわかりませんが、ある小さな書店の営業マンが、自分のやり方を勝手に指示した例を確認してます。
ただ、作業の指針自体にもまだ検討の余地があったことは確かです。ラベルやバーコードの位置など、考え直してほしいと思っています。
さて、実際の作業ですが、まずは、廃棄してもいい本と、書庫に持っていきたい本を抜き出してもらいました。
そうして本を選び出したら、まあ、本がたくさん出てくること、出てくること。みかんコンテナを20個(私の車に積める最大数)用意してたのですが、とても足りませんでした。たちまち、その倍以上の本が抜かれました。
本を抜き出しながら、一方では、カバーを外せば使えるものの、バーコードを張り替える作業を並行して行いました。
その後、棚の順序を入れ替えたり、一部並べ替えたりという作業に移りました。
このあたり、作業が忙しくて、記録の写真を撮れてません。
参加者に司書の人が多かったので、分類の点で疑問点が多かったと思いますが、それを全部やり直すと時間がとても足りないと思ったので、現状のおおまかな分類をあまりくずさず、プランとの整合性を考えながら棚の移動をしました。
例えば、事典や図鑑などは、調べ学習のエリアの、窓下に固めました。そこにあった古い文学全集などは、廃棄か書庫行き。
この写真の左側の棚には、新着図書が置いてあったので、一部は楽しみ読みのエリアに、、残りはそれぞれの分類のところにわけてもどしました。
そして、楽しみ読みのエリア、入口を入ってすぐのところに進路関係の本が固めてあったので、それはまとめて、元新着図書の入っていた棚に入れました。
本の量や、書架のキャパシティ、その学校の蔵書のくせなどによって、こうした作業は変化するので、なかなか一般化しにくいです。
ここで、全体のプランが生きてきます。何をどこに置くかは、プランの理念を念頭においておけば、何とか決めていけます。
棚の種類やキャパシティによって制約されるところも出てきますが、そのためにも、最初に行った蔵書のスリム化が必須。
ものがいっぱいで身動き取れない図書館もあると思いますが、何かを大胆に減らさないことには事態は変わりません。
この学校でも、書庫はない、ということだったのですが、一つ下の階の空き教室に運んでもらいました。実際は書架があるわけではないし、仮の住まいなのですが、まずは本来の部屋の方に重点を置いて考えていった方がいいと思います。この部屋の配架を完成させるには、まだかなり時間がかかりそうです。
なるほど!私の中学校でも、古い本の廃棄が、登校日の時に、行われました。1つの部屋に、たくさんの本が、重ねてあり、運ぶのが大変でした。結構、運んだと思っていたら、まだまだ本は、たくさん残っています。
返信削除本は、書架から出すと、すごくたくさんに感じられます。大変ですが、がんばって片付けてください。
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