図書館に入ってくるなりため息をつく生徒が目に付きます。季節の変わり目のせいでしょうか。
Kさんは、とってもおとなしくてマジメな2年生女子。自分の役目はきっちりこなすタイプです。先週、彼女が黒板に書いていた文字が間違っていたので、それを指摘し、同音異義語の説明をしたら(いちおう本業は国語教師なので...)、ほとんど泣きそうになってしまいました。
翌日、彼女に声をかけたら、昨日のことを思い出したのか、また目が潤んできてしまって、私はあせって話題をそらしました。よほど悲しかったのでしょう。
彼女もほぼ毎日図書館を訪れる常連客の一人。今日は、彼女が小さな声で、「ここ(図書館)は落ち着きます」と言ってくれました。
ああ、どうもありがとう。この一言があるおかげで、私も、また本業を忘れて環境作りにいそしむことになるのですよ。
昼休みと掃除が終わって、5時間目の授業が始まる直前、すごくナイーブな3年生のYさんが、ふいに入ってきて展示台の横にしゃがみこんでしまいました。
しばらくして立ち上がりしなに、「もう死ぬ」などとぶっそうなことをおっしゃる。私はどう返そうかと迷いましたが、「短い人生だったねぇ」とギャグにしてしまいました。
こんなちょっとしたやりとりで、何とか彼女が次の授業に出る気になってくれればよいのですが。
昨日のTさんは今日もやってきて、友人から「今日は泣いてない」と言われてました。そうしたら、「私はいつでも泣きたいときに泣けるという特技があるんです」と言うのです。
昨日の涙もそれ?よくわかりませんが、もしそうだったとして、それに騙されてあげるのも私の役目なのかもしれません。
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