この著者のものが出ると必ず読むのですが、読み始めは、『反社会学講座』などの初期のもののような切れ味はなくなってきたという印象を受けました。
それどころか、あまり品のよくないネタが、これでもかと執拗に続くので、半ばでもう読むのをやめようかと思ったくらいでした。しかし、そこで改めてタイトルを見直すと、『読むワイドショー』となっています。そうか、タイトル通りの中身であるなぁと気づき、読み続けることにしました。
後半になって、政治とテレビの関係が話題になると、ぐっと印象が変わります。前半とは大違い。なんか、少し堅すぎるのではないかと思うくらい。ちょうど放送法のことが世間で話題になっていて、タイミングのよい出版になったのではないでしょうか。
安倍さんや高市さんのやってきたことが許されるのならば、我が国の隣にある大国二つのことを笑えません。自分の気に入らないことを報道することや、自分や自分の属する政党を批判する放送は偏向であるとして圧力をかける。そればかりか、法律の解釈をねじ曲げて、権力批判を封じることすらためらわない。
もし、我が国が、お隣さんたちとは違う民主主義国家であるというのなら、権力は、自らへの批判を、それがどのようなものであったにせよ、甘んじて受け続けなければなりません。
思い切り下世話な話題に満ちた本ですが、読む価値は十分あると思います。

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