イタリアの片田舎の小さな街の古書店を舞台にした物語です。カフェの店員の恋愛事件以外に、これといって大きな事件が起きるわけではありませんが、古書店を訪れるへんてこりんな人物たちと、古書店主との対話が淡々と綴られます。
店主の老人が、毎日通ってくる移民の少年に勧める本のリストには、いかにもユニセフらしい教育臭が強いのですが(決して悪いリストというわけではありません。あまりにもオーソドックスなもの)、店主が大切にしている発禁本のコレクションや、他の登場人物たちの求める一風変わったリクエストの数々が、それを薄めてくれていて、ちょっと安心します。そして、店主は、あらゆるお客と、その求めを受け入れます。まさに、書店員の鑑。
慈善事業のような本の買い取り方をしたり、少年に毎日タダで本を貸したりと、これでよく商売が成り立っているものだと感心するのですが、こんな本屋が生き延びられる世の中であってほしいと、切に願います。
最後の世界人権宣言も、唐突だし、ちょっと鼻につきますが、そんなことは脇に置いておいて、本好きの人ならきっと十分楽しめる映画だと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿