西海市立S中図書館

2024年9月21日土曜日

NDCと言葉の抽象性のレベル 続き

言葉の抽象性のレベルが無視されていることがはっきり分かるもう一つの例は、2類です。

歴史と地理というのは、その意味の中に、時間と空間という対になる要素が入っていますから、本来は対等に並べるべき言葉です。

ところが、NDC分類の中では、歴史の方がいばっていて、地理はおまけのように扱われています。2次区分になると、歴史の方は地域ごとの歴史が出てくるのに、地理は、3次区分にならないと出てきません。

このことを解決するには、類を増やすか、2次区分は歴史・地理の二つだけにしておいて、両方とも3次区分で地域に分けるしかありません。

それから、伝記というのは、出版物の中に一定数あるのでここに持ってきたのでしょうが、歴史・地理と対等の扱いをされると、首をかしげたくなります。

小学校ではシリーズものの伝記など、よく読まれているので、別置するか、まあ、NDCのままでもいいでしょう。それ以外では、それぞれの関連分野の方に持っていった方がすっきりするだろうと思います。

ちなみに、地理や歴史の分野では、当然のことながら、中近東のことも忘れられてはいません。宗教のところで、仏教よりもはるかに信者数の多いイスラム教がキリスト教と並んでいないのは、いかにも不自然です。

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