ネットショップの登場が、商売の仕方を根本的に変えてしまったという中身です。この中に「図書館の本の並べ方」という一項がありました。
アメリカの本なので、NDCの元になったDDC(デューイ十進分類)のことが論じられています。そしてやっぱり宗教の項目が取りざたされていました。
「イスラム教、ユダヤ教、ヒンズー教、道教をはじめ、世界人口の大多数が信仰する(キリスト教以外の:引用者注)他の宗教が全部『その他』の中に突っこんである。この分類の仕方は現実的な世界の信仰のありさまではなく、まだ発展途上だった一九世紀のアメリカ文化(とこの分類法を発明したメルヴィル・デューイの個人的な趣味)を反映している。デューイ十進分類法は世界の知を正しく分類できていない。ただ本を整理しただけだ。」
で、著者は、自分の本がDCでは分類できないと言っています。「全部」というカテゴリーだと。でも、図書館で本を探すのに「メルヴィル・デューイの世界観に同意しなくても大丈夫」とも書いてます。そうですね。別にそこにこだわらなくてもね。ただの地番だと思えばいいの。
一方、グーグルやアマゾンでは、この手の分類はまったく問題にならないと。どちらも、本を探す側の行動が検索の鍵となっているから。(検索してたら、なんでグーグルは私の考えること分かっているんだろうって思いません?)
図書館の検索システムがいまいち使いにくいのは、ユーザーの行動を学習していかないからだったんですね。誰かそういう検索システムを開発してね。あるいは、グーグルで探せるようにするとか。
この本、なかなか刺激的でしょ。
なお、本書のアップデート版が「ハヤカワ新書juice」の中に入っています(2009年刊)。
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