西海市立S中図書館

2011年1月30日日曜日

S.R.ランガナタン『図書館学の五法則』森耕一監訳、日本図書館協会、1981

以前、ロサンジェルスの中央図書館司書のジェームズが紹介してくれました。ロスに行ったわけではありません。


中央図書館の玄関に掲げてある言葉の出典をメールで質問したら、回答のついでに、これも読んでみたら、と勧められたのでした。2日とおかず返事があって、図書館先進国のサービスの在り方を実感したことでした。

原典がアリゾナ大学の電子ライブラリーで読めます。今は一時閉鎖中ですが、’Coming Soon!’とのアナウンスがありました。

とても明瞭な英語で書かれているなとは思いましたが、一冊読み通すにはこちらの英語力がちょっと不足。平湯先生の蔵書から翻訳を借りて読みました。現在、古書でも手に入りにくいようです。

前置きが長くなりましたが、第一・第四法則。

図書館は利用するためのものである
図書館利用者の時間を節約せよ

です。国会図書館は、保存するという役割も担っているでしょうが、活用されなければ宝の持ち腐れ。

検索の在り方も、同様。目指すものになるべく早く行き着いてほしい。書名や著者名がわからなくても、です。グーグルばかり持ち上げるようですが、検索の画面がシンプルで、綴りを間違ってもヒットするというのは有り難いです。

で、迷ったときにはここに帰ってみます。ランガナタン先生、何て言うだろうかって。

ちなみに、最近抄訳と解説が日本図書館協会から出版されています(『図書館の歩む道―ランガナタン博士の五法則に学ぶ 』JLA図書館実践シリーズ 15、2010)。できれば元のものを復刊してほしかった。


確かに、書かれた当時のインドの細かい事情なんかがあって、そんなところは一見不要にも思えるんですが、抄訳だと、どうしても原典の勢いみたいなものがそがれてしまいます。どこを読んで、どこを読み飛ばすかは、読み手に任せてほしい。それに、原著があまりにも優れているので、下手な解説はかえって邪魔。


と、書きながら、昨日・今日と、ちょっと飛ばしすぎかなと自省。毎日更新を目標にしてますが、日によってトーンが変わってしまうんですよね。(気分で書くなよ!)

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