書店に改訂版の現物が出ていたのでぱらぱらとめくってみました。
多くの項目が書き換えられているような印象です。そこはよしとしましょう。
ただ、書き直したから以前あった誤りや不適切な項目がなくなったわけではありません。「劇詩」残ってたし。
毛筆の書体で、楷書と行書というのを調べてみると、楷書については歴史的な解説がしてあります。行書については「楷書と草書の中間」という形態上の説明がなされています。
旧版では「行書は楷書を崩してできたもの」という解説があって、歴史的に見てその解説は間違いだと指摘したことがあるのですが(中学校の書写の教科書にも出てくることです。楷書より行書の方が古い書体です。編集部or執筆者は、「そんな学説もある」と言い張ってました。そんなものないよ)、その説を維持したかったんでしょうか?
それはともかく、対になる言葉の一方は通時的な説明をしていて、もう一方は共時的に説明するというのはどうなのか?項目間の整合性がないということになります。また、子ども用なんだけど、どのあたりのレベルを目指しているのか、やはり項目間でバラバラな印象です。執筆にあたって、学習指導要領や教科書を参照したりはしていないようです。
少ない例で断言するわけにはいきませんが、どうもこの出版社、編集があまい気がします。
市立図書館の司書の方が、P社は図鑑が強い、ということを言ってましたが、これも実は巻によってさまざまで、当たり外れが大きいです。そうなる理由は、実質的な編集は下請けの編集プロダクション(複数)がやっていて、その会社の力量(というか本作りの姿勢かな)にばらつきが大きいからです。
百科事典は本社が責任を持って編集していてほしいと思いますが、あやしいなぁ。あの杜撰な旧版でずいぶん稼いだんだから、もうちょっと何とかしてほしかったですね。
手許にあったらもう少しきっちり読み込んで判断できるんですが。誰か貸して(って、図書館行けば)。ちなみに、私のところは、旧版が信用できなかったので、新版を買う予定はありません。予算額に対して価格高すぎるし(価格が不適切なんじゃなくて、予算少なすぎ)。
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