西海市立S中図書館

2012年8月15日水曜日

墓参り・精霊流し

お盆ですが私の学校は登校日。明日が本番のペーロン大会の練習です。職員はみんな今日は休みたいのですが。たぶん、手伝いの保護者の多くも。

これが誰のための行事かというのは、本番の開会式を見たらよくわかります。国会議員を始め、県議・市議・地元の有力者等がずらりと来賓に並び、延々とあいさつをします。

こういう人たちにとっては、人の集まりやすいお盆は、ちょうどいいタイミングなのかもしれません。学校行事でなければ、お好きにどうぞというところですけどね。


長崎では、初盆の家では、お盆の3日間、お墓にたくさんの提灯を飾ります。また、花火をあげたり、ビールやつまみを持っていって飲み食いしたりもします。

初盆のところがそんなに少ないわけではないのでしょうが、年々、提灯を飾る家は少なくなってきているように思います。お盆だからといって、墓参りだけしとけばいいというわけには、だんだんいかなくなってきているのでしょうか。



お盆の最後は、精霊流し。精霊船を作って海に流す風習は、各地にあると思いますが、長崎では船が大きくなり、鉦をうち鳴らし、爆竹の音をけたたましく響かせながら市中を引き回すというやり方が定着しています。

私が子どもの頃は、ここまで爆竹を激しく使ってはいませんでした。そのかわり、お宮日の山車みたいに、走ったりぐるぐる回したりといった動きがありました。

毎年のようにそれでけが人がでるので、いつからだったか、動きに制約がつけられて、静かに引っ張るだけになりました。その結果、花火をさらに派手に使うようになったように思います。

船も、以前は、お盆前になるとあちこちの路上でそれぞれの家が自前で作っていたのですが、最近は、業者に注文して作ってもらう家が増えたようです。

父と母の精霊船は、私が作りました。

身内のものは、故人のことをもう一度思い出しながら、この日を境に、彼らがほんとに遠くへ行ってしまうのだとしみじみと感じつつ爆竹を鳴らします。

耳をつんざくような爆竹の音の大きさは、誰かを失った悲しみの大きさとつりあっています。

目的地の大波止につくと、ユンボ(油圧ショベル)が待っていて、船をつぶしていきます。後はゴミ処理施設行き。これも、昔は団平船(だんべいせん、平底の運搬船)に乗せて、沖に流していました。

数年前、父の精霊船を、得意のSPF材でがっちり作ったら、頑丈すぎでユンボでなかなか壊れなかったと、最期まで見届けた妹たちが言ってました。

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