食事をしながら、平湯先生の新しいプロジェクトについて聞きました。平湯モデルを国産材で作ろうという取り組みだそうです。
国産材というと、スギやヒノキ。日本中の至る所で植林され、その多くが、手入れもなしに放置されています。
かつて、五島で働いていた頃、福江島の山を歩き回っていましたが、ほとんど人の入ることもない山奥の、急傾斜の斜面の稜線に至るまでの範囲がしっかり植林されていたのには驚きました。
その一方、あちこち旅行で回っても、きちんと手入れされた林にめぐりあうことの方がむしろまれです。
私のおぼろげな理解によると、戦後、国が政策的に植林を強く推し進めていた時代がありましたが、すぐに林業は採算が合わなくなって、相手にされなくなってしまったということだったと思います。
その結果、よい木材が生産できなくなったことはもちろんですが、花粉症の蔓延や、自然災害の発生といった思わぬ副作用まで生じさせてしまう原因を作ってしまいました。
余談ですが、木の割り箸は自然破壊の元凶であるようなことが安直に言われたこともありましたが、間伐材を利用して作るのなら、むしろ積極的に使うべきものだったはずです。
最近は、あちこちでまた林業を復活させようという動きもあるようです。ただし、問題点も多いです。
とにかく、コストが高い。サクラ材よりも値段が高くなるそうです。また、しっかり枝打ちがなされておらず、節が多い。そして、木が柔らかく、傷つきやすい。
そうした多くの難点を抱えているにもかかわらず、国産材を利用して家具作りをしたいと考えている人もいるのだそうです。今後の展開に期待しましょう。
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