西海市立S中図書館

2017年10月5日木曜日

マット・グレアム/ジョシュ・ヤング著、宇丹貴代実訳『ぼくは原始人になった』河出書房新社、2016

面白い本はたくさんありますが、これは、著者の生活そのものが、そのままでとても面白いです。



人間の身体の作りは、長く続いた狩猟採集の時代に適応したものだと聞いたことがあります。著者は、自らの経験でそれを証明してくれています。

著者が、長く狩猟採集民そのままの生活を続けた後に、パンなど、炭水化物を多く含む食品を食べたら、体調が悪くなったというエピソードがありました。

農耕が始まって以来の食生活は、実は、私たちの身体には必ずしも適合したものではないのでしょう。

生きることやコミュニケーションをとることの意味は元々何であったのか。著者は自らの経験でそれを示してくれているように思います。

私たちは、決してそこへ戻ることはできないのですが、それでも、このような生き方は、私たちの現在に、大きなヒントを与えてくれるものなのだと思います。

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