西海市立S中図書館

2018年11月2日金曜日

入国管理法改正案

労働力不足を補うために、外国人労働者が入国できる条件を緩和するという法案が提出されました。

与党は、これは移民法案ではないと主張していて、野党は、法案には批判的ですが、移民を増やすことには反対という点では与党と意見を一にしています。

これは、本質的な問題には目をつぶり、小手先の改革でしのごうという安直な法案だと思います。

外国人労働者は増やすが、移民は増やさないというのは、あまりにも虫のいい考え方です。外国人の数は増えますし、期間限定でも家族も連れて来ていいということのようですが、その人達には、他の国民と同等の権利は与えられないわけです。

私たちがやりたくない仕事を押しつけておいて、権利は与えない。ひどい話です。その先にどんな社会を思い描いているのでしょうか。そんないびつな制度の下で、国全体の健全な発展が生じるとはとても思えません。

我が国は、すでに、移民が増えるのは嫌だと言っておれる状況にはないでしょう。移民が増えたら、当然、社会の質も変わってくると思います。そうしたところに抵抗があって、移民を受け入れたくないという社会全体の意志が生まれてきたのでしょう。

しかし、人口減と人手不足が避けられない運命であるのなら、この問題に真摯に向かい合い、将来の見通しを立てていくべきだと思います。いずれ、多民族・多言語の社会になることが前提です。

例えば、学校や図書館は、多言語社会にどのように対応できるのかという課題も生じてくるでしょう。他にも、多くの困難が予想されますが、それだけに、早い段階で議論を深め、制度の整備を進めていくべきだと思います。

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