『電子本をバカにするなかれ』と、ほぼ同時に出版されました。書店でも仲良く並んで売られており、思わず両方買ってしまったのでした。
『電子本』が、広い視点から書物の歴史を論じたものであるのに対して、こちらは、著者が電子書籍の作成に携わってきた18年間の私的な歴史の報告です。
2冊とも面白かったけど、こちらの方がよりインパクトがありました。
「なぜ」本は書かれるのか。著者は「パブリッシング」の語源を引いて、「私の意見を公にすること」と述べています。電子書籍こそその目的にもっともかなった形なのではないかと。
こうしてブログを書いて公開することもそれに近いかもしれません。何のコストもかけず、ほぼ毎日更新していますが、訪れる人は毎日50~100。9月に書き始めてから2ヶ月少しで5千を越えました。同じ人が何度も来ていると思いますが、なかなかの手応えです。
グーグル図書館まで行かなくても、私たちの前には、一人ではとても読み切ることのできないコンテンツの山がそびえています。その山から、おいしいところをいくつか切り取ってきて、再び結びつけること。これからの私たちの「読み」はそのように変わっていくのかもしれません。
2冊とも、不確かな未来に、いたずらに不安や悲観を煽るのではなく、何とか新しい道をつけていこうというマジメで好感の持てる試みなのでした。
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