講師は元富士市立岳陽中学校長の佐藤雅彰氏。授業の始まりに生徒が教室に来ないほど荒れていた岳陽中がどのようにして変わっていったか、という話に始まり、授業のどこに注目し、教師はどのような姿勢で授業に臨むべきかといった話を、予定は40分でしたが、実際は1時間半ほど、たっぷり聞かせてくださいました。
中でも、一番印象に残っているのは、教師は、”I’m here for you.”という姿勢で生徒の前に立つべきであるという言葉でした。これって、司書にも共通してませんか。
(参考:佐藤雅彰・佐藤学『公立中学校の挑戦―授業を変える学校が変わる』ぎょうせい、2003)
授業は技術科。白熱電球と、蛍光灯と、LED電球の三つを比較。実際につけたり、さわったり、商品パッケージにあるスペックを比べたりしながら、どれを選択するのがよいかを考える、という課題でした。
このご時世ですから、生徒の支持は圧倒的にLEDでしたが、中には蛍光灯がいいという生徒や(1年間というスパンで考えると、他の二つに比べて約半分のコストになります)、白熱電球がいいという生徒(何といっても単価が圧倒的に安く、また、光も暖かい)もいて、実におもしろかったです。
佐藤氏は、ビデオカメラを手に授業を観ていましたが、後の研究会ではさっそくその画像が利用されました。驚いたのは、その画面が、実にいきいきと生徒の表情をとらえていたこと。
国内外、年間数百校の学校を訪れているという佐藤氏の、まさに神業を見た思いでした。
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