西海市立S中図書館

2011年10月7日金曜日

佐藤勝彦『インフレーション宇宙論』講談社ブルーバックス、2010

(インフレーション理論の)提唱者が「思いきりやさしく書いた」と帯に書いてあります。



看板に偽りなし、という印象です。「虚数の時間」とか「超ひも理論」とか、宇宙論にはイメージしにくい考え方がよく出てきます。

これ、一冊読んだら、そんなもろもろについて、かなり分かった気になることができます。

「われわれが住む宇宙は、人類を含めた生命をつくるために絶妙にデザインされているように見えるのです。」とあります。

これを「人間原理」と呼ぶそうです。宇宙物理学をつきつめていくと、人間にぶつかる、というのは何とも不思議な感じ。

この上なく分かりやすくて、しかも本質的なことまできっちり論じたおすすめの一冊です。

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