下は、郷土資料コーナーにある、同じような種類の本がある棚です。こういう棚に、「社会科学」というサインを出すのは、どうも合点がいきません。
この並びの棚には、しつこいくらいこの「社会科学」のサインが掲げてありました。分類上、間違いじゃないでしょうが、利用者に不親切なサインだと思います。
この並びは教育関連で埋まっていたので、せめて2次区分の「教育史」くらいの表示はここに出してほしいと思います。
NDCのカテゴライズは、言葉の意味上のカテゴリーとは食い違っていることが多いので、機械的にやるとこんなことが起こってしまいます。蔵書の量や内容に照らして、もう少し柔軟な表示ができないものでしょうか。
余談ですが、マジメに勉強した司書の方ほど、NDCの語法がすっかり身にしみこんでいるので、一般の人が感じるこういう違和感が、案外わかってもらいにくい気がします。
一方、雑誌や参考図書は、自然産業、社会科学といった大きなくくりに分けて、それぞれのフロアに並べられていて、これは使いやすいと思いました。
学図研大会に参加していたある司書の人が、かつて勤めていた県立レベルの図書館では、NDCの区分をまったく崩さず並べていた、と言ってましたが、それはちょっと信じられない話です。そんなところが本当にある?
平湯先生が指摘したのは、このラベル。巻数・号数や、年次など、大事な部分を見えなくしています。ラベルや請求記号が誰のためにあるのか、ということをよく現している例だと思います。
図書館員はこれで本が並べやすくなるでしょうが、利用者は、引っぱり出して表紙を見ないと必要な本が選べないということになってしまいます。
これ、別に岡山県立図書館だけの問題ではないです。あちこちで、似たような例はよく目にします。
県立図書館らしい棚はこれ。1階の児童図書研究室。「全点購入図書」とあります。予算もたっぷりあるんですね。うらやましい限り。
(この稿、さらに続く)
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