西海市立S中図書館

2013年11月20日水曜日

研究発表会

今日は、市教委指定の、学校図書館教育の研究発表会でした。予想以上に校長先生たちの姿が多かったので驚いていたのですが、聞くと、参加申し込みがあまりにも少なかったので、動員をかけたのだそうでした。

というわけで、普段はあまり学校図書館に興味関心のなさそうな人たちもたくさん集まってきておりました。

さらに、司会者は、研究協議に際して、自分が事前に仕込んでおいた発言者に順番に意見を聞いて、見事に時間通りに協議を終えました。

そもそも、教育委員会が研究指定をして、学校がそのテーマの研究をするという制度が茶番なのですが(どの学校も、特に中学校では、研究指定なんてものは、忙しくなるばかりで得るものがないので忌避されます)、ここまで徹底するとほんとにしらけてしまいます。

授業では、生徒が、資料の中から、与えられた課題の答をせっせと探し、とても上手にまとめと発表をこなしていました。

うまくいったことを批判すると、なんだか意地悪に聞こえるかもしれませんが、結果が参考書でも見たかのようにうまくまとまっていたことと、見事に予定通りの答がでてきたことが、ちょっと残念でした。

図書を利用して何か調べ物をしたら、いろんなことが出てきてうまくまとまらなかったり、教師が予想していなかった内容が出てきて不意打ちをくらったりしがちです。

それをどう乗り越えていくのか、というのが大事なところで、予定調和の世界が望ましいなら、別に図書館使わなくていいわけです。

最後の方で、教師の方から、調べた内容にかかわるびっくりするようなエピソードが紹介されていましたが、そんなことに生徒が自力で気づいてほしくて、図書館に連れて行くのです。

くだんの司会者は、自分の行動が、学校図書館の精神からもっとも遠いところにあることにお気づきでないのでしょう。なるべくことを無難に収めたがる管理職にありがちなことではありますが。

市の教育長は、開会のあいさつで、市は学校図書館教育を重視した施策をおこなってきたという、これまた(真っ赤なウソというわけではないですが)空しい言葉を残して去って行きました。

まだ決定はしてませんが、来年度も今年と同じ考えで司書が配置されたなら、この学校には、来年は司書はいないかもしれないのです。

ああ、目標は、まだはるか彼方のほうにあるのだとため息をつきたくなった次第。

あ、この学校の司書は、他校と兼務にもかかわらず、とてもよくやってくれていたと思いますよ。生徒たちや先生方も、もちろん。

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