西海市立S中図書館

2015年2月24日火曜日

歴史コミックはどう選ぶか~歴史観の変化

ちょっと重たい話題を続けてしまいました。先日の図書館部会の話に戻ります。

話の中に、「歴史コミックはどう選ぶか?」というテーマで、数社から出ている日本歴史のシリーズについての分析が出てきました。

一番のおすすめは小学館のもの。参考文献を見ると分かるが、内容がもっとも深い。また、絵も手書きでよい。といった理由からでした。

しかし、初版が1981年とのこと。

私は、1981年初版の本は、それだけの理由で購入しないことが多いです。もちろん、絵本や児童向けのもので、それより古くて、今でも十分読めるものもあります。

でも、30年以上時間がたてば、世の中は大きく変わってしまっています。どこかに時代とそぐわない部分が出てきてしまっても仕方がありません。

学問の世界でも、もちろんそうです。歴史に関して言えば、昨年8月26日に触れましたが、江戸時代の身分制度のとらえ方が大きく変わっています。他にも、時代の変わり目のとらえ方が違ってきています。縄文時代のように、新しい発見で、時代の見方が根本的に変化したところもあります。

最近出版された歴史の入門書を見てみると、特に、江戸時代に関して、いまだに「士農工商」と説明しているものが多いようです。

このため、私は最近、歴史の本が買えなくなってしまいました。これは出版社に努力をしてほしいところです。

ちなみに、歴史コミックの絵ですが、手書きであるかどうかというのはあまり本質的な違いには思えません。マンガの絵に芸術性を求めても仕方がないし、いずれにしても五十歩百歩。選択の根拠にはならないと思います。

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