西海市立S中図書館

2016年9月27日火曜日

司書教諭と学校司書

T先生の資料の中に、公立学校における司書教諭の発令状況と、学校司書の配置状況の数字がありました。

長崎県は、12学級以上の学校における司書教諭の配置は100%ですが、全体としては、全国平均が6割を超えるのに対して、中学校で30.1%、小学校で36.3%と、平均を大幅に下回る数しか発令されていません。

学校司書については、小・中とも全国の割合が5割を超えたくらいであるのに、中学校で64.8%、小学校では69.5%という数字でした(もっとも、どれくらいの時間の勤務であるかということは、ここには示されていません)。


私は、司書教諭という制度には納得していません。この制度が法で義務づけられたとき、長崎県でも、司書教諭が不足すると予想されたため、急遽、司書教諭の養成がなされました。簡単に言うと、経験年数を一部単位とみなして、資格を取りやすくする臨時の措置がとられたのです。

その頃、県教委は、司書教諭を発令するときは、授業の軽減措置などもあわせて行うと約束していました。確認していませんが、これ、実現していますか?


5科目10単位の必要単位が司書教諭の仕事に十分なものかどうかは置いておくとして、公立中学校の中で、特定の仕事を専門的にこなすような立場は、現実には認められにくいものです。授業のことはもちろんですが、担任は?部活動は?その他の校務分掌は?

それらをすべて免れるような役目は、事務職と管理職以外にありませんし、それを受け入れる文化もありません。


結局の所、辞令をもらったかどうかというより、担当者の個人的な努力如何の問題になってしまっていると思うのです。

学校司書は、当然ですが、仕事が学校図書館に特化した立場です。専門性においても、司書資格は、司書教諭と比べものになりません。

目指すべき所は、司書資格のある学校司書を、各学校に一人以上配置してもらうことだと私は思っています。

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