西海市立S中図書館

2020年1月15日水曜日

長崎市立図書館・武雄市図書館・ミライon図書館(長崎県立図書館)

昔からあった訳ではないのに、すっかり当たり前のようになっていて、長崎市立図書館のことはこれまでちゃんと書いていませんでした。

実は、新しい県立図書館に行って、長崎市立図書館のよさが改めてよく分かりました。

まず開放感のある吹き抜けのホール。正面の外側はほとんどガラスですが、外側には植物が植えられており、外観もよいし、内側からも、外の光がほどよくさえぎられて快適です。

ホールを抜けて図書館に入ると、まず大きなカウンターがあります。各種手続はもちろんここでできます。2階のカウンターも同じ場所にあって、分かりやすいです。

開架書庫のある1・2階は、どちらも柱以外に視線をさえぎるものがなくて、広々としています。閉架書庫を上の方の階に持っていったことが功を奏しています。

多目的ホールやメモリアルホールも併設されていますが、主客は明確に分かれていて、それらが図書館の機能を邪魔するということがありません。

どれも当たり前のことのように思っていましたが、快適でとても使いやすい図書館になっています。

欠点は駐車場。とても狭いのですが、長崎の土地事情からすると、これは致し方ありません。でも、すぐ傍に一般の駐車場がたくさんあって、利用が無料となる30分を超えるのであれば、外の方が料金が安い場合もあります。

武雄市図書館は、肝心の蔵書がぱっとしませんが、建物はすばらしい。建物に限れば、私が訪れた五十くらいの図書館の中で、文句なしのナンバーワンです。

私の家からは高速を使っても1時間以上かかるので、わざわざ行くことはありませんが、近くを通ったら立ち寄りたくなります。そんなわけで、市外の図書館では、一番よく行っていると思います。

書架のダミー本やゴミのような蔵書がなくなって、本物の本で埋まることを願っています。

各地の図書館を訪ねると、建物が古くて小さかったり、場所の制約や、おそらく十分な予算がないのだろうと思われるところもあったりしますが、それなりに利用者のことを考えて運用されています。

新しい長崎県立図書館は、まだできたばかりで、これから変わっていくのだろうと思いますが、建物の基本的な部分はどう動かしようもありません。

建設時期も建物の中味も違うので単純に比較できませんが、長崎市立図書館が総工費35億円で、県立は76億円とのことです。延べ床面積は県立の方が2割近く広いようですし、書庫部分の大きさが違いますが、費用対効果には圧倒的な差があると言っていいでしょう。特殊な屋根の形状が県立の建築費を押し上げているのは間違いないと思います。

県立・市立を兼ねたことも、建物の設計の中途半端さにつながっていると思います。市立なら、武雄のようにこぢんまりと雰囲気を重視した図書館にすればよかったし、県立ならキャパシティを重視して、大きな四角い箱にすればよかったはずです。おしゃれなはずのデザインはどっちつかずで、結局何もいいことをもたらしていません。

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