西海市立S中図書館

2020年5月7日木曜日

学校休業中の学校図書館の取組

大阪府知事の言葉に、経済再生担当大臣がさっそく反応していたようです。やっぱり、あれ、ケンカ売っていたんだ。

長崎市立の学校は、5月11日から再開することになりました(明日8日の登校日も実施)。県立学校が、再開するものの、22日までは分散登校としているのに対して、市立学校は、いくつかの配慮事項はあるものの、給食や部活動も含めて、ほぼ通常通りの再開となりました。

県の実施内容とかなり違った形での市の実施は、なかなか異例のことかもしれません。私は、今後、感染が再び拡大するといったあまり嬉しくない展開に備えて、分散登校の練習をしておくというのも悪くないと思いました。

ただし、人的・物的資源・予算のどれを取っても、県立学校と市立学校では条件が大きく違います。それらの点で恵まれていない市立が、県立と同じようには行動できないこともまた事実です。

各地で5月中に再開する学校が多く出てきたことから、9月新学期案はさすがに鳴りを潜めたようです。子どもはともかく、そう言っていた大人が、学校再開するのに反対しないのは、無責任なんですけど。

さて、文部科学省から、「休館中の図書館、学校休業中の学校図書館における取組事例について」という文書が出ています(同省HPで公開されています)。また、「新型コロナウイルス感染症対策としての学校の臨時休業に係る学校運営上の工夫について」という通知の中にも、学校図書館の活用について言及されています。

内容は次のようなものでした。(以下、後者の文書から引用)

学校図書館については、感染症対策を徹底した上で、貸出等を行うことが望ましいことのほか、特に、時間帯により休業の対象となる児童生徒が変わる場合において、学校図書館を児童生徒の自習スペースとして活用することも考えられる。(引用終わり)

なるべく学校図書館を開けろという方針はもっともなんですが、「特に」とわざわざ断って「自習スペースとして活用」と書いてあるのには驚きました。

分散登校やクラスの分割授業などで教室が足りないとき、空いているところはどこでも使うというのは仕方ないと思いますが、図書館開けろと言っておきながら、自習スペースとしての活用をわざわざ補足するのはいかがなものでしょうか。

文部科学省のお役人さんたちは、学校図書館を自習スペース程度にしか考えていないということがよく分かります。

国が言っているんだからというお墨付きを得て、児童生徒を持て余したら、図書館で自習しろ、面倒は司書が見てね、というのが、堂々とまかり通ってしまいそうです。これまでも多くの学校でそうだったんですけどね。

自習は図書館でなくてもできるでしょう。図書館には、図書館でしかできないことがあります。それを優先しろと言ってほしかったです。

0 件のコメント:

コメントを投稿