タブレット端末が全生徒に配られてから1年近くが経ちました。今年は、その中に、試行的にドリル教材が入っていたのですが、来年度からは本格導入されるようです。
コロナ感染拡大によって授業が実施できなかったときの対策という意味もあって、急いでソフト面も充実させようということになったのだろうと思います。
以前、このブログで、「授業デジタル化の困難」というタイトルで書いていたことと重なるのですが、導入しようとされている教材は、はっきりいって使い物になりません。他にもいくつか、選択肢がありましたが、どれも五十歩百歩でした。
単純な選択式のドリルで、しかも問題の中味がよくないのです。作成するとき、国語の教師は関わっていなかったのだろうと思われます。
単純な選択式のドリル、という点だけでも、ICT教育の目指すところからはかけ離れています。紙のドリルやワークブックも、質の上では疑問点を感じるものが多いので、私は漢字ドリルの類を除いて、一切使ってきませんでしたが、それよりも遙かに質が落ちます。ソフトメーカーが、社会の要請に答えて、急ごしらえでやっつけたという代物。
穿った見方をすれば、とりあえず、学校での授業が実施できなかったときにも何かやりました、という学校のアリバイ作りのために導入されるようなものではないかと思います。
おまけに、その費用は保護者負担です。今導入されようとしているものは、安いバージョンで1560円、高い方は3600円もしました。確実に学力低下を招く教材にこんなにお金を使わせるのは、ほとんど詐欺的と言っていいと思います。
ちなみに、家庭でタブレットを使うときに必要なネット回線接続料金も、家庭の負担です。
0 件のコメント:
コメントを投稿