この本では、「悪口はどうして悪いのか」ということの分析から始まり、いったい何が悪口と言えるのかについての本質的な議論があって、最後は悪口とどう付き合っていけばよいのかという結論に至ります。
著者によると、失語症になっても汚い言葉だけは出てくる場合があるようで、汚い言葉は脳の中に特別な場所を持っているらしいのです。また、痛みやストレスに抵抗するための暴言というのも、私たち人間の持つ特性の一つなんだそうです。
私の読み取った結論部分の要点は、支配者の権力を牽制するために悪口を使うのなら許されるだろうということです。当然、弱者に向かうそれは許されないということになります。
タレントの中に、お笑い芸人の占める割合が相当高くなっているように感じますが、芸人の皆さんにはぜひ読んでもらいたい一冊です。
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