西海市立S中図書館

2017年7月12日水曜日

すみっこぐらし

残りの30冊あまりの装備を昼休みに終えました。


作業中、横でじっと見ていたF君、お目当ての本があるようなので聞くと、答えてくれました。先に作業をして渡すと、いそいそと借りていきました。

F君、授業に参加するのは自分の信条に反するとでも思っているのか、いつも、与えられた課題には手を付けないし、もちろんノートも取りません。落書きするか、無念無想の面持ちでただ終わるのを待っている風情です。

どうにもコミュニケーションが取りにくい生徒だと感じていたのですが、借りていった本を見て、少し安心しました。

よこみぞゆりさんの『すみっこぐらし』だったのです。どちらかというと男子生徒はあまり手にしない本ですが、彼にはぴったりだと思いました。

このことが功を奏したのかどうかわかりませんが、午後の授業では、いつになくちゃんと参加していて、前の時間の課題と、今日の課題、どちらも提出してくれました。


私の作業がほぼ終わりかけていた頃、女子生徒の一団がやってきて、新着図書を置いた展示台に群がってしばらく時間を過ごしていきました。そして、読み物のめぼしいところをたくさん借りて行ってくれました。

実は、彼女たち、少し前のできごとのために、先週まで何度もお説教をくらっていたのでした。私も、事情を聞き、説教をし、後始末をさせ、と、あまり嬉しくない関わりが続いて、元々あまり接点がなかった連中と、さらに疎遠になったと感じていたところだったのです。

そのことが一段落付いて、さてこれからどういう展開になるのかと、やや不安に思っていたのですが、今日の様子を見る限り、どうやらニュートラルな状態にまでは戻ったように思いました。

あれやこれや、本の魅力に助けられて何とかやっていけています。

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