4月10日に紹介した、ブックトークのために選んだ中の一冊。思いきりマニアックな本です。
アイデアの元祖はイギリスで、1936年に『フリークシップス』というタイトルで出ているそうです。
著者は、設計図に基づいた船の模型をいろいろ作っている人です。本文中にも、論じられている本の模型の写真が出てきます。
写真の左側は、丸い船です。大砲を積んだ軍艦で、あらゆる方向に自在に動け、どの方向も攻撃できるはずだったのですが、実際は、コントロール不能で使えなかったとか。
著者は、ただ模型を作っている好事家というわけではありません。500分の1に統一した縮尺で模型を作り、そこから文明批評、比較文化論を組み立てていきます。
ま、そんな大げさなこと言わなくても、船好きの人なら楽しめる一冊。
あと、赤瀬川原平さんみたいに、無意味なものを見ておもしろがる感性の持ち主も、かな。
どなたがこの本を出してくださったのか、驚きです。故人は、もう何も言ってくれませんが、200隻ばかりある、500分の1の模型が自宅に公開する場を失ってテトリスのようにしまわれ、クローゼットの中に眠っています。出来ることなら、多くの方にお見せできるような場所があれば、...製作者も喜んでくれるのですが、残念至極です。
返信削除コメントありがとうございます。最近書き込みをしておらず、コメントに気づくのが遅くなってしまいました。私は、ヨットを趣味にしておりまして、船の本をよく読むのですが、これはとてもユニークで印象深い一冊でした。もし差し支えなければ、連絡フォームの方でご連絡いただけないでしょうか。フォームの内容は、非公開です。
削除暫く、ここのコメントを見ておらず、今になってしまいました。亡き夫の著作本、こういう評価をしてくださり、感激しております。これらの本に伴う、実際の模型200隻あまり、船の博物館への寄贈を再度検討中です。
返信削除コメントありがとうございます。私がお伝えしたかったのも、せっかくご主人が作られた模型ですから、ぜひ何らかの形で公開していただきたいということでした。
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