「天狗の隠れ蓑からメタマテリアルまで」という副題がついてます。
天狗の隠れ蓑とか、透明マントって、文学上の想像の産物だと思ってました。何と、これが、現実にできてしまうかもしれない、という話です。
最初の方に、マジックの例が出てきて、マジックと科学はあまり関係なさそう、と思ったのですが、何かがあるのに見えない、というのがどういうことか、実はマジックにも大事なヒントが隠れているのでした。
また、別の例としては、ステルス機のことが取り上げられています。科学の歴史と現実世界のパワーポリティクスが密接に関わっていること。また、軍需産業の実態にも言及されています。
常識を超えたこんなことが可能になるのは、アインシュタインの相対性理論とそれに先立つリーマンの曲がった空間に関する数学理論があったからなのだそうです。
知的好奇心を大いに刺激される一冊。数学や特別の知識がなくても読める本ですが、「空間を伝わる光はある大きさよりも小さく絞ることはできない」という現象の説明のところだけは、よく分かりませんでした。
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