百科事典のような知識のあり方は、そもそも前時代的だと思ってます。なんでも揃ってます、というような項目の立て方がほとんど不可能な時代になったのではないかと思います。
何を取り、何を捨てるのか、また、その項目を誰が書いたらいいのか。
今は知りませんが、昔は、事典や辞典を作るときは、タネ本を用意して、それを土台に編集することが多かったようです。
某社の子ども百科(旧版)、タネ本は、相当古いものだった気配がありました。中には、どう見ても説明が古すぎて、間違い、と言った方がよかろう、という項目もありました。
あんまりひどいので、編集部に連絡したこともありますが、そういう学説もあります、なんて返事で、まともに取り合ってもらえませんでした。学説って、何十年前の?
そんなこともあったので、改訂版が出たとき、気になっていたいくつかの項目がどう変わったか見てみたことがあります。
すると、旧版の解説はまったく無視して、新しく書き直されているのがわかりました。改訂ではなくて、新たに作ったということ(確認したのは、いくつかの項目だけです。念のため)。
辞典や事典を作るのは難しい仕事だろうと思います。内容の正確さを求めれば、時間がかかります。しかし、時間をあまりかけ過ぎると、出版する頃には内容が古くなってしまいます。
内容を修正して改訂版を出すより、新たに書き直した方が、はるかに楽なんでしょう。
というわけで、その出版社は、あまり信用してません。だけど、他に選択肢がないので、そこのを買わざるを得ないでしょうね。
図書館としては、何でも揃ってます、あるいは揃えます、という建前である以上、百科事典は便利な存在ですから。
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