西海市立S中図書館

2021年8月5日木曜日

価値観と感性

N小・中学校で作業をしながら、いくつか参加者の意見が聞こえてきました。

例えば、最初に除籍候補の本を抜いたのですが、私が選んだ中にあった数冊の絵本に関して、ある司書から、それは1年生の教科書に載っているので捨てられないという意見があって、戻すことにしました。

小学校では、国語の教科書に関連するものは是非入れてほしいという要望が強いことは分かります。でも、そうした理由を数え上げていけば、捨てられない本がどんどん増えていきます。

私が大切にしたいと思っているのは、書架の中を、なるべく新鮮な本で満たすことです。古い本が多いと、鮮度の高い本も含めた全体の価値が落ちてしまい、結局、読まれない本が増えてしまうことになります。予算の問題もあるので、簡単ではないのですが、どうしても必要な本なら、日焼けで変色してしまった表紙の本や痛んでしまった本は、新たに買うべきです。

学校の大きさにもよりますが、現在の予算規模で、必要とされる本をすべて揃えることはできません。そこは思い切って取捨選択するしかありません。

それから、別の例で、中心的な書架ではありませんでしたが、カウンターの後ろに置こうとしたものの、幅が広すぎたため、それを縦にして使おうとしていた書架がありまた。

そういうことをやってしまう柔軟性は、場面が違えば有効かもしれません。しかし、この場合はあまりほめられたものではありません。

棚のような構造物は、場所によって求められる強度が違うため、縦方向に使ってある板と、横方向の板とでは、見た目は同じように見えても、内部構造は違っているかもしれません。デザインも、当然本来の置き方をしたときバランスよく見えるようになっているはずで、90度回転させて置くというのはやめるべきです。

使えればどっちでもいいんじゃないの、というものではないということです。

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