西海市立S中図書館

2022年5月12日木曜日

教員免許更新制の廃止

このブログの閲覧数が34万を超えました。近ごろは、気まぐれのようにしか投稿していないのに、継続的に読んでもらっている人が一定数いるようで、ありがたいことです。

昨日、教員免許更新制を廃止する法案が可決されたというニュースが流れました。あまり触れられていませんが、安倍元首相が行った悪政の一つです。現実を何も良くしなかったばかりでなく、現在の悲惨な教員不足の一因を作ってしまった悪法でした。現実を知らず、事の本質を理解せず、大向こうの受けだけをねらって発言・行動する安倍さんらしい政策でした。

教員の資質の向上とよく言われますが、そもそも、大学の教員養成課程の貧困が何とかならないものでしょうか。長崎大学の教育学部には、国語科教育の専門家はいません。前任者は珍しく専門家でしたが、その前後は、国文学畑の先生が教科教育も担当するというのが常でした。日本文学の研究と、国語科教育学とは、ほとんど無関係といっていいような間柄です。国立大学の教育学部でこのような有様ですから、他は推して知るべしでしょう。学力向上を教科教育の重要課題として扱う基盤が存在していません。

で、教員不足の解消のためには、採用試験の前倒しとか、特別免許の運用を柔軟にするといった対策が打ち出されたようです。

教員不足の一番の原因は、仕事がブラックであることです。そう言われる一番の理由は、残業に対する適正な手当が支払われていないことです。4%の教職調整手当を与えることによって、残業手当や休日出勤手当をなくし、後は働かせ放題。4%の算定基準は、月8時間程度の残業に対応したものだそうです。

その問題点は、文部科学省・厚生労働省・現場や教委関係者等、みんな分かっていたのですが、最近まで大きく問題にされることはありませんでした。組合も、なぜかとても不思議なんですが、この点を追求してこなかった。採用試験を前倒ししても、この現実は何も変わらない。

それから、臨時採用という制度。例えば、危険学級と言って、一人二人の転入や転出でクラス数が変わってしまうような場合、正規職員は少ないクラス数でしか配置されません。クラスが増えたら臨採が配置されます。クラス数によって国の補助金が下りるので仕方がないと考えられてきたのでしょうが、そうやって採用される職員は、正規職員とまったく同じ仕事が要求されるのに、待遇はかなり劣ります。病休の代替をやっている現在の私の場合だと、給与は現職だった頃の6割しかありません。同一労働同一賃金にはほど遠い現実です。

教員の採用が一定数あった頃は、臨採をしながら採用試験を受けて、数年のうちには正規職員になれていたのでよかったのですが、近年、採用数が激減し、何年臨採を続けても正規職員になれないというのが常態となりました。

ぱっとしない待遇で長時間労働という立場がずっと続くので、臨採をしようという人間が減ってしまうのは当然のことです。

時間外勤務が常態化している現実も改善すべきですが、基本的なところで待遇をよくしなければ、教員を志望するものが増えてくれないことは明白です。

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