西海市立S中図書館

2024年6月7日金曜日

川上康則『教室マルトリートメント』東洋館出版社、2022

筆者は、特別支援教育の専門家ですが、一般の学校の事情もよく理解している人だと思いました。


教室マルトリートメントというのは、子育ての場面での不適切な扱いという観点を、学校現場にも応用してみたものですが、現在の学校が普遍的に抱える本質的な問題点を鋭くえぐった内容になっていると思いました。こうした言い方は、決して大げさなものではありません。

そこで述べられている不適切な生徒の扱いは、私自身にも多くあてはまるものでした。これまで、自分のことも含めて、学校という場所の持つ独特の割り切れなさを感じ続けてきましたが、それのよってきたるところがはっきりと名指しされたと思いました。

このようなものの見方が一般的になって、学校が、生徒にとって安心できる、ごく普通の場所になることを強く願っています。

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