実は、そこが、李禹煥美術館のある小さな谷に繋がる浜なのでした。黄色いボートは、傍に行ってみると、色といい形といい実際に使うものとしてはやや不自然で、この谷全体としての作品の一部なのだろうと思いました。
李禹煥の作品は、大きな自然の石と厚い鉄板を組み合わせたものが多く、自然のものと人工のものの間で、独特の存在感を発していました。
写真は海側を撮ったものですが、山側に安藤忠雄設計の建物があり、その中にも、絵画作品を含めていくつかの作品が展示してあります。
この島の美術館全体に言えることですが、入口の看板などはあまり目に入りません。私は、最初、この李禹煥美術館の建物の入口が分からず、通りすぎてしまいそうでした。外から見ると、横に長いコンクリートの壁が見えるだけなのです。
実際、看板は、視覚的に分かりやすく示すのがその最重要の役割で、美的な視点からはややダサイものになりがちです。だから、置かないというのは、一つの考えではあると思いました。ただ、場所が分かりにくかったことも事実です。
図書館の場合は、その公共性を考えると、看板を置かないという選択肢はないでしょう。美的な要素も必要ですが、見やすさ、分かりやすさが最優先です。
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