西海市立S中図書館

2013年9月30日月曜日

平湯文夫「提言 新県立図書館」長崎新聞、2013.9.24~

久しぶりの書き込みです。平湯先生の、長崎県立図書館問題への提言。文化面で、10回ほどの連載になるようです。

県立図書館や、その他の図書館がいかにあるべきか、ということに関して、かっちりした意見が述べられています。

9月26日の長崎新聞「県南 県央」面には、「カフェ新設 憩いの場に 大村市教委 新図書館整備で方針」という記事がでてました。

平湯先生の提言、今後どのような扱いになるのでしょうか?

2013年9月20日金曜日

野原広子『娘が学校に行きません 親子で迷った198日間』メディアファクトリー、2013

私の娘も学校に行きません。コミックエッセイということですが、絵の一コマ一コマ、セリフの一言一言が、身にしみてよく分かります。


学校関係者にもぜひ読んでほしいですね。図書館で元気にしている不登校の子どもを見ていると、なんだ、教室にも行けるんじゃないの?と思ってしまいがちなのですが、やっぱり行けないのですよ。

あせるな、と言われても、親の立場からはどうしてもあせってしまいます。だって、このまま学校行かなくて、その先どうなるんだ、って考えたら、不安でいっぱいになりますよね。

これから、その、学校に行かない娘と生活することになりました。しばらく、ブログはお休みです。こんどの「しばらく」は、ほんとに長くなるかもしれません。

ついこの前、ごひいきにって、言ったばかりなんですが。気が向けば、途中経過を報告するかもしれません。なぜか、不安はあまり感じてません。なるようになるさ、と開き直ってます。

では、みなさん、ごきげんよう。

2013年9月19日木曜日

青い鳥文庫ファンクラブ

ついに入会!


って、ウソです。娘が入ってました。

初年度年会費600円だそうです。年5回のメッセージレターや、オリジナルカレンダーなどの特典つき。

面白そうなのは、ジュニア編集者の募集。人数に制限がありますが、選ばれると、ゲラを読んで感想を伝えられます。作品の出来に評価をくだして、場合によっては、修正があるかもしれないということです。

著作者というのは、案外、個人的な意見にも耳を傾けてくれるものですが、完成前というところがいいですね。

やっぱり、私も入る?年齢制限はなさそうだし。

2013年9月18日水曜日

エンジニアの道具箱

先日、エンジンの修理屋さんの仕事ぶりをみせてもらいました。印象的だったことが二つ。

一つは、道具箱。エンジンをバラしたり、組み立てたりするには、何種類ものサイズの異なるレンチが必要になります。また、場所によって必要な形が変わってきますし、作業性を高めるには、ラチェットつきのレンチもほしくなります。

で、工具箱はどうしても大きくなりがち。でも、プロの道具箱は、普通サイズなのに、あっけないくらいすかすかでした。必要にして十分な道具を厳選するとこうなるのだと感心しました。

その中に、私は持っていない形のものが2種類あって、それぞれとても有効に使われてました。

それから、例えば燃料系統のトラブルが疑われるとき、燃料の通る経路を徹底的に点検します。くどいくらいにチェックして、そこに問題があるかないかを確かめる。完全に問題なしとなるまで、次のステップには進みません。

こうしたことは、そばで見てみないとなかなかわかりません。技術を身につけるには、しばらく丁稚奉公するのが一番いいのだろうなと思いました。

2013年9月17日火曜日

3年間で訪問数14万

そろそろだと思ってましたが、気がついたら訪問数が14万をこえてました。それで、アーカイブを開いてみていたら、ブログを書き始めて、ちょうど丸3年たっていました。

1日平均130ほどの訪問があったことになります。じわじわっと増加傾向にあるという感じ。

今後ともごひいきに。

2013年9月16日月曜日

読書ノート

こういうものは、自分でも作らないし、生徒に作らせることもないのですが、娘が、自分の読書ノートを見せてくれました。

小ぶりなメモ帳に、数十ページにわたって、書名がびっしり書き込んでありました。次に読みたい作品や、読んだ本に関連する作品などをメモしておくそうです。

読んだら、タイトルの文字上に線を引く。

本を読んでいたら、次々と連鎖的に読みたい本が出てくるものです。それをメモしておこうって、何て几帳面な。

読んだものを記録していくのではなくて、読みたい本を書き留めておく。もし読書ノートを作るとしたら、このやり方がいいなと思ったのでした。

2013年9月15日日曜日

休日の過ごし方

久しぶりに娘と一日過ごしました。

県立図書館と市立図書館、それから、書店を3軒はしご。娘が借りたのと買ったのをあわせると40~50冊くらいになるでしょうか。私は新書を2冊購入しただけ。

娘が本を探して請求している間、私は県立図書館の開架書庫をぶらぶら。灰色の古びたスチールの高書架と、決して上等とは言えない机や椅子。建物は、狭い上に古びてしまって、どうにもなりません。

それでも私は、ここが嫌いではないよ、と思いながら歩いていました。単純に、本の壁に囲まれていると、それだけで嬉しいのかもしれません。

よく利用もされていますし、メンテナンスもなされてました。棚のサインを見てたら、印刷した紙にフィルムをラミネートしたものでしたが、別置についての詳しい説明が、棚ごとにしっかり記載されてました。

県立らしく、ちゃんと中身で勝負してます、という印象でした。

2013年9月14日土曜日

勉強会

毎月、第一金曜日は、数人の国語教師と勉強会をやってます。今月は、メンバーの都合で二週目になりました。

メンバーの一人が、来年、長崎で行われる国語教育の大会で発表をすることになったそうで、そろそろ準備を始めたいとのことでした。

その発表では、『おくのほそ道』を取り上げたいということです。テキストは、角川書店から出ている、ビギナーズ・クラッシックス。1冊を丸ごと使おうという試みです。

とはいっても、端からずっと詳細に読み進めようなどとは思っていません。これを、リライトして、ラジオドラマの脚本仕立てにしてみようというもの。

言語活動の重視なんてことを学習指導要領が強調するずっと以前から、私たちは、こうした活動を通して生徒の学びを構築するという試みをやってきました。

こうした活動中心の授業は、かつて、這い回る経験主義と呼ばれて、学力がつかないと批判され、教え込むことを中心に据えた授業に変わってきたという苦い歴史があるのですが、それにも関わらず、また、活動が強調されるようになりました。

一斉授業で知識を注ぎ込むような形の授業ではどうにもならないということは、少なくとも学習指導要領の上では明確に示されていると思うのですが、果たして、実際の授業にそれがどのくらい生かされていくかは疑問です。

2013年9月13日金曜日

迷惑メール

週末にM書店で店頭選書をしました。いつも、数日後には確認のメールがくるのですが、今回はなかなか届きません。どうしたのだろうと思いながらも、たまたま忙しい時期なのだろうと、そのままにしていました。

今日になって、選書リストを直接持ってきてもらい、そのとき、メールは届いていませんか、と聞かれました。

確認してみたら、迷惑メールのフォルダに届いていました。担当者が変わって、今までとは違うアドレスからの発信だったのです。

でも、ドメイン名は、今までと一緒なのです。どうしてこれが迷惑メールと判断されたのかわかりません。

数日前に、このブログへのコメントの書き込みが、スパムと見なされて、表示されていなかった件を報告していましたが、今度はこれ。

何か理由があるのでしょうが、ちょっと見ただけでは、どちらも、その理由は見当がつきません。

こうした間違いも起こるので、たまには迷惑メールのフォルダも開いてみないといけませんね。

2013年9月12日木曜日

須藤靖、伊勢田哲治『科学を語るとはどういうことか』河出ブックス、2013 川上和人『鳥類学者無謀にも恐竜を語る』技術評論社、2013

一冊目は、物理学者と、科学哲学が専門の哲学者の対談。対談といっても、話はほとんどかみ合わないまま終始しています。

こんな対談を延々300ページにわたって本にした河出書房新社とその編集者には敬意を表します。企画としては面白いですけど、よく出版にこぎ着けたと思います。

結局、哲学者と物理学者は、問題意識が違いすぎて、話もできないのだ、ということはよくわかる、という本です。誰が読むんだろう。個人的には、自然科学と哲学の両方に関心があるつもりですが、読み通すのには努力が必要でした。


二冊目は、とても面白かったです。小学校のとき恐竜にはまっていた中・高生に、ぜひ読んでもらいたい本です。

著者は鳥類学者です。鳥類と恐竜の類縁関係をふまえて、恐竜の発生と生態について大胆な仮説を交えながら話を進めています。

ほどよいユーモアも交えて、質の高い科学読み物になっています。えるしまさくさんのイラストも秀逸。

2013年9月11日水曜日

平湯先生のデザインへのこだわり すのこ掲示板

すのこ掲示板を作るとき、平湯先生が強調するのは、左右の円弧が、一つの円の一部分になっているということです。


それから、縦の桟は、なるべく細く、目立たないこと。写真の例は、取り付けのために、下側に脚を伸ばしていますが、できればこれもないほうがいい。


桟の取り付け部分は、やはり、端から少し引っ込めること。

掲示板の写真はたくさん撮っていますが、そこをちゃんと写したものはありませんでした。裏側になるので、完成後、撮りづらいのです。

考え方は、すでに紹介してきたいくつかの家具と同様です。

2013年9月10日火曜日

平湯先生のデザインへのこだわり フェイスアウト用ブックスタンド

下の写真は、前任校で、手づくり家具を作り始めた頃の作品です。



もの持ちのいい学校で、木製の古い代本板があったので、それを使いました。見よう見まねで作りました。

次の写真は、平湯先生の設計を使って作ったもの。違いがおわかりでしょうか。



大きな違いが二つあります。一つは、横の桟を支える、斜めに切った部品の大きさ。最初の写真で、代本板を使った部分です。

左右方向では、端から離れた位置に取り付けられています。また、上側は、よこの桟から少し下げて取り付けてあります。

もう一つは、横の桟の下に使っている板の幅です。最初の写真では、1×4のSPF材をそのまま使っています。下の方は、全部幅を半分に切ったものを使っています。

デザイン上余計なものは、なるべく目立たせないようにする、というのが平湯先生の考えです。いろんなところで、この基本理念は述べられていますが、なかなかその理念通りにはことが運びません。

2013年9月9日月曜日

適菜収『日本をダメにしたB層の研究』2012、『日本を救うC層の研究』2013、講談社

どちらも読み物としてはなかなかよくできていて、楽しく読めました。


2冊は、おおむね一続き。同じ事が繰り返し書いてあるという印象です。

B層とは、「マスコミ報道に流されやすい、構造改革に肯定的で、比較的IQが低い人たち」、C層は「構造改革に否定的で、かつIQが高い人たち」 だそうです。

おバカなB層のエピソードをいろいろ取り上げ、古典を引用してこき下ろす、というパターンで話が展開していきます。

著名な政治家が次々と批判される中、「神の国発言」をした、森喜朗元首相だけが持ち上げられています。

なあんだ、そんなことか、とがっかりしてしまいました。

小泉郵政選挙では、B層をターゲットに戦略を練ったところ、自民党が圧勝。でも、選挙に勝ったからこの仮説が正しかったかどうかはわかりません。前提となるこのB層、C層という仮説を、社会学的に調査して、実態があるのかどうか研究してほしいと思います。

2013年9月8日日曜日

国立新美術館 アンドレアス・グルスキー展・アメリカン・ポップ・アート展

先日長崎にやってきたK先生の勤務校、赤坂中学校のすぐそばに、国立新美術館があります。


ガラスを組み合わせた曲面でできた、未来的な外観の美術館です。ここで、アンドレアス・グルスキー展と、アメリカン・ポップ・アート展をやっています。


グルスキーはドイツの写真家。壁一面を覆うような巨大な作品がたくさんありました。写真なんですが、強烈な表現主体を感じさせる作品ばかり。

そのため、これらの作品が、写真であるかどうかは別にどうでもいいのだと思えてきます。たまに人が出てくるとはっとしますが、決して感傷的にはならず、その姿をとらえきっています。


アメリカン・ポップアート展の方は、アンディ・ウォーホールやリキテンシュタインといった超有名どころの代表作がずらい。

コレクターのパワーズ夫妻(婦人のキミコさんは、日本人)のコレクションからの出展です。こんな人たちの作品が、これだけまとまった形で見られるとは思いもしてませんでした。

グルスキーの写真と違って、こちらは、表現意志のようなものも排してしまって、描かれているものの方に限りなく近づいていこうというスタンスがとても心地よく感じられました。

2013年9月7日土曜日

押し売りの成果

6月21日に、不登校の生徒のところに本を何冊か届けてもらったことを書いてました。

夏休み中には、その生徒が、何度か本を借りるために学校に来てくれたのでした。あいにく、私がいないときばかりだったのですが、いつも2~3冊ずつ選んで、書名のメモが置いてありました。

図書館が、学校に出向いて来るきっかけになったようです。いつもこの手がうまくいくとは限りませんが、嬉しい成果でした。1学期には、まったく学校に来ていなかったのが、2学期は、教室には出ないものの、学校にはほぼ毎日来られるようになりました。

押し売りも普段はあまりしませんが、今回はやってよかった。本当によかったです。

2013年9月6日金曜日

宮崎駿『風立ちぬ』2013(映画)

『トトロ』や『魔女の宅急便』のような完成度の高さはないのですが、最近の作品の中では、抑制の効いたいい作品に仕上がってたと思います。これで宮崎駿さん、監督業やめるみたいですね。

私が行ったときは、館内には数えるほどしか人がいませんでしたが、タイトルコールが終わっても、みな立ち上がりませんでした。そのまま駐車場に行ったのですが、すれ違う人がみんな泣きはらした顔をしてました。

戦争や権力に対する批判も込められていたと思いますが、あくまで背景としての描写にとどめられていて、好感が持てました。

夢を大胆に取り入れ、最後の悲しいシーンも、夢の中のような象徴的な表現で終わっており、余計観客の涙をさそったのだと思います。

音楽が、わざとレコードのノイズの入ったものだったりしたのですが、ここは監督のノスタルジーでしょうか。必ずしもそれが効果的だったとは思いません。

例によって、登場人物の顔が類型的だったり、絵が荒削りだったりするのですが、そんなことがあまり気にならないくらい、全体としてはまとまっていたと思います。

平湯先生も、奥様の勧めがあったせいか、これ見たそうです。評価は思いきり辛口でした。

2013年9月5日木曜日

スパム復活

投稿者の希望で、削除するコメントがあったのですが、その際、3件のコメントがスパム扱いになっていることに気づきました。2010年、2012年とずいぶん古いものなので、今さらなんですが復活させました。

何でスパム扱いになったのか、理由はよくわかりません。自動で振り分けられてしまったのですが、スパム扱いになるような内容ではまったくありませんでした。あしからず。

パオロ・マッツァリーノ『ザ・世のなか力 そのうち身になる読書案内」春秋社、2013

なかなかこの人の新刊が出ないな、と思っていたら、「読書案内」ということで、書店の文学の棚にありました。これは仕方ないですが、他の著作は、例えば、『日本史漫談』も、タイトルにかかわらず、社会学の棚に置いてありました。中身を読めばそこがふさわしいと思います。

この本を、社会学というのは無理がありますが、同じ著者のものはずっと追いかけて読んでいる私のような読者にとっては、そこにも置いてほしかったところです。


あえて気になるところを言えば、紹介されている本の出版年がやや古いこと。そうなった理由は、実際に読んで、よかったものだけ厳選したから、という著者の弁。

確かに、いい本が並んでます。「そのうち身になる読書案内」というひかえめなサブタイトルがついてますが、「すぐ効く」と言ってもいいような気がしました。

目次は「地球温暖化の真実」「持ち家、賃貸、どっちがいいの?」といった具合なので、紹介されている著作の一覧がほしかったです。

後から、掲載されている本を探すのが、ちょっとやりにくい。なんだか否定的なコメントになってしまってますが、いつもにまして面白く読めました。いろんな悩みが解消される一冊。

2013年9月4日水曜日

武雄市図書館

いろいろと物議をかもしている武雄市図書館。6月25日に、本の方を先に紹介してました。(株式会社楽園計画編『図書館が町を創る。「武雄市図書館」という挑戦』ネコ・パブリッシング、2013)

その後、実際に訪れた人の感想をいくつか聞きました。意見は肯定・否定の両極にわかれていました。図書館に関わってきた人にはおおむね不評。図書館にあまり関係がなかった人には案外好評だったように思います。


これはやっぱり自分の目で確かめるしかないなと思い、行ってきました。昨日紹介した、代官山蔦屋からの流れというのは、よく分かりました。代官山蔦屋に負けない、とてもおしゃれな場所です。隣に建っているショッピングモールがとてもダサイものに見えてしまいます。

Maruzen&ジュンク堂書店渋谷店の喫茶コーナーに人がいないのも分かる気がしました。ただテーブルをならべてコーヒーを出せばいいというものではありません。

何といっても印象的なのは、正面から入って、反対側の壁。端から端まで、1・2階の壁が見渡せて、びっしりと本がつまっています。この本の壁は、なかなかの迫力でした。

ところが、よく見ると、どうも棚の上の方がおかしいのです。近づいてみたら、棚の空いている部分は、厚紙でできた、ダミーの本がつまってました。

館内を歩き回ったら、ほとんどの棚の上の方の段はダミーでした。蔵書は約20万冊ということ。聞くところによると、新刊購入の予算はあまり取ってないみたいです。建物改装の予算(公的な4.5億+CCCの3億)に対して、ちょっとバランスが悪いかも。

武雄市民でなくても利用カードは作れて、返却は、武雄まで来なくとも、一律500円の宅配便で可能だということで、さっそくカードも作ってもらいました。

なかなかいいじゃないか、と思ったのですが、私が借りたいと思う本は残念ながらあまりありませんでした。

レンタルCD・DVDのコーナーはかなり大きくて(本来は歴史資料館(蘭学館)として使われるべき場所という批判があります)、それなりの品揃えのように思いましたが、販売コーナーに置いてある本は、場所の制約のせいか、非常に限られていました。

図書館に新しい形を提案する、という挑戦は大いに結構だと思います。ちょっと立ち寄って、スタバのコーヒー飲みながら、雑誌をめくってくつろぐ、といった使い方にはぴったり。

図書館、もしくは本屋、と思って行くと、ちょっとがっかりします。

写真撮影について、現在、図書館と交渉中です。原則は認めてないそうで。もし認められたら、また行って、細部についてもコメントしたいと思います。家具やサイン、レイアウトや配架のあり方についても、いろいろ考えさせてくれるところ満載でした。

2013年9月3日火曜日

渋谷の書店①MARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店②Bunkamuraブックショップナディッフモダン③代官山蔦屋 

普段はあまり歩かない渋谷ですが、レオナール・フジタ展のついでに立ち寄った、三つの書店です。

①MARUZEN&ジュンク堂書店。とにかく大きいです。東急百貨店の7階のフロアー1100坪に、大型書架がずらり。在庫130万冊。


フロアの端にある喫茶コーナー。客は少なかったです。


これが魅力的な書店か、と問われると、必ずしもそうはならないように思います。また、品揃えにしても、売り場面積は大きいものの、個々の棚には、とことん選書を追求した、という印象はありませんでした。

②ナディッフモダンは、Bunkamura地階にある、小さな美術書等の専門書店です。


さすが渋谷。という洗練された雰囲気。それを写真ではうまくとらえきってませんが。


③代官山蔦屋書店は、いかにも都会的。併設されているコンビニやスタバがよく似合います。ここのファミマは、近所の普通のファミマとは売ってるものが違ってました。

1階部分は、朝7:00から深夜2:00まで営業というのもすごい。



ここも、美術コーナーは充実してました。もちろん、蔦屋ですから、音楽CDや映像DVDはたくさん置いてあります。

2013年9月2日月曜日

東急Bunkamura レオナール・フジタ展

渋谷駅から歩いて5分ほどの東急百貨店本店に隣接して、映画館やホールのあるBunkamuraのビルがあります。ここで、ポーラ美術館のコレクションを中心とした、藤田嗣治展をやっています。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/13_fujita.html


写真は、戦後描かれた、「小さな職人たち」というシリーズの一部。左から、「愛書家」「天才」「詩人」というタイトルがついています。

ガラス屋や大工といった本物の職人から、占い師、トイレ番といった、職人とは呼べそうにないものまで、さまざまな職業を、諧謔を込めて描いた木版画です。

戦前の、猫と女性などを描いた作品は、もちろんすばらしいのですが、こうした、一連の子どもを主題にしたものも、まったく違う意味で楽しめるものでした。

ルソーやモディリアーニといった、藤田嗣治と関係の深かった画家の絵もかなり集めてあります。絵の合間に掲げてあるエピソードを読むと、芸術家たちが案外孤独ではなかった様子がうかがえます。

2013年9月1日日曜日

ル・コルビジェと20世紀美術

国立西洋美術館では、ル・コルビジェの展覧会をやっていました。写真にあるミケランジェロ展は、9月から開催されるものです。

http://www.nmwa.go.jp/jp/index.html


ル・コルビジェは、この美術館の設計者です。コルビジェは、設計するにあたって、単に美術館にとどまらない、建物周辺を含む空間全体のプランを提案したそうです。

美術館のデザインのコンペだったので、その提案は当時の政府には受け入れられなかったようです。

コルビジェの設計した建物の中で、コルビジェの作品に触れるというのも面白い経験でした。展示されている作品の横に、機能的な意味はあまりなさそうな階段や柱が、すっと現れる。

場所と、作品が見事に融合した展覧会でした。

コルビジェの絵画作品や、関係の深かったピカソ、レジェといった画家の絵もたくさんあって、コルビジェが活躍していた頃の美術界の様子もよくわかります。